22日のロンドン市場は、各通貨の方向性がまちまち。クリスマス相場らしくドル相場や円相場の流れは停滞している。そのなかでは、ユーロが買い先行したのに対して、ポンドや資源国通貨は売りに押され気味となっていた。
ユーロドルは序盤に買いが先行。1.04台半ばでの揉み合いから上抜けて、一時1.0470近辺にこの日の高値を伸ばした。ただ、取引中盤には1.0450近辺へと戻している。ユーロはその他の各通貨に対しても堅調。ユーロ円は一時123円台に乗せた。対豪ドルや対ポンドでも買いが継続した。
ECB経済報告では、来年にはヘッドラインのインフレは力強く上昇する見込み、との指摘があった。また、独誌でバイトマン独連銀総裁は「財政政策が強まり、金融引き締めが正当化される状況になっても、利上げを見送る圧力がかかる事態を懸念」と述べている。利上げのタイミングを逸することのリスクが指摘されていた。序盤に売り気配となった伊モンテ・パスキ銀行株は取引中盤には前日並水準に落ち着いている。同行は自主再建が危ぶまれており、イタリア政府による国有化の観測が広がっていた。
ポンドや豪ドルなどは軟調な推移。NY原油先物が時間外取引で52ドル台前半へと軟化したことや、欧州株式市場がクリスマス休暇モードでやや調整に押されたことなどリスク動向は弱め。また、ユーロ買いの対価として売られている面もあった。ポンドドルは一時1.23台前半、ポンド円は145円割れまでの下押し。豪ドル/ドルは0.72ちょうど付近、豪ドル円は84円台後半へと軟化して、東京市場からはドル高・円高方向に押された。ドルカナダは買いが継続し、1.34台後半へ。カナダ円は87円台前半へと下押し。
ドル円は117円台半ばから後半での揉み合いに終始している。本日の安値は東京早朝につけた117.41レベル。高値はロンドン序盤の117.75レベル。値幅は34銭に留まっている。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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