【ロンドン市場】ドル安と円高が交錯、トランプリスク根強く

 2日のロンドン市場は、ドル安と円高の動きが継続。

 前日の米世論調査でトランプ氏支持がクリントン氏支持をわずかに上回ったことが、米大統領選への見通しを混沌とさせており、市場にはトランプ・リスクが意識される状況になっている。

 商品相場では金相場が上昇しており、逃避資産として買われている。また、リスク動向にとっては原油安も重石になっている。NY原油先物は米API統計での原油在庫増を受けて46ドル割れへと下落、約1ヶ月ぶりの安値水準となっている。

 欧州株は全面安になっている。一部世論調査によると米バージニア州ではクリントン氏が優勢と報じられているが、米株先物は引き続きマイナス圏推移と反応は鈍い。

 ドル円は東京市場から一段安となり、取引中盤には103.35近辺まで下値を広げている。ユーロドルは序盤に1.11ちょうど近辺まで上昇後は1.10台後半で高止まり。ポンドドルは1.22台前半から取引中盤には1.23ちょうど近辺へと上昇。

 豪ドル/ドルは0.76台前半から後半へと反発。東京タイムの下げを消している。NZドル/ドルは東京タイムから引き続き堅調。0.72台後半へと一段高。NZドルにとっては東京早朝に発表された第3四半期失業率の改善が買いを誘った面も。

 クロス円は上値が重い。ユーロ円は114.60近辺へと一段安。ポンド円は127円ちょうど挟みと東京タイムからの安値圏で推移。豪ドル円も79円手前水準での底ばい。NZドル円は75円台前半でやや上値を広げる動き。まちまちだが、総じて前日よりは円高水準になっている。 

 この日発表された英欧経済指標にはめだった反応はみられなかった。10月の英ネーションワイド住宅価格は低調。前月比横ばいと上昇はストップしている。10月のドイツ製造業PMI確報値は55.0と予想および速報値55.1から小幅に下方改定。同ユーロ圏PMIは53.5と予想および速報値53.3から小幅に上方改定。10月のドイツ失業者数は1.3万人減と事前予想1千人減より改善。失業率も6.1%から6.0%に低下した。10月英建設業PMIは52.6と予想外の改善を示した。
 
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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