【ロンドン市場】ドル円が103円台に乗せる、米早期利上げ期待で

 5日のロンドン市場は、ドル円が103円台に乗せている。9月14日以来のドル高・円安水準。序盤に102円台後半から103.01レベルまで上昇。このステージではすぐに102.70近辺へと反落する。ただ、下値の堅さが確認されると再び上値を試す展開。再び103円台に乗せるとショートカバーを巻き込みながら、103.17レベルに高値を伸ばした。一目均衡表の雲上限に接近しており、上抜けできるかどうか注目される水準。

 ポンドは序盤に下値を広げる動き。ポンドドルは1.27台を割り込むと一時1.2686レベルまで下落。1985年6月以来のポンド安・ドル高水準となった。ただ、この日の下げは一時的。その後は再び1.27台前半へと買い戻されている。ユーロポンドも一時0.8840近辺と2011年9月以来のユーロ高・ポンド安水準となったあとは、0.88台前半での揉み合いに落ち着いている。ポンド円は130円台後半から131円台前半での振幅。取引中盤にかけては買いが優勢になっている。9月の英非製造業PMIは前回から改善しており、足元のEU離脱への不安感は後退していた。

 ユーロは底堅い値動き。対円ではドル円と同様に買われ、115円台前半から後半へと上値を広げている。対ドルでは1.12台前半での揉み合いが続いており、前日に上昇した水準を維持している。この日発表された9月のドイツとユーロ圏の非製造業PMI確報値は、速報値からは改善も前回値からは低下。反応にしくい結果だった。

 欧州株は軟調に推移しているが、NY原油先物は米在庫統計を控えて49ドル台半ばへと上昇、節目の50ドルを目指す動きになっている。欧州株でも英FT指数が前日に最高値更新に迫ったあとの反落とあって、リスク回避ムードよりは利益確定の面が優勢になっている。

 総じて値動きは限定的となっており、このあとのNY市場で発表される米ADP雇用統計、米ISM非製造業景気指数などの結果を見極めたいとのムードが広がった。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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