【ロンドン市場】ドル高は一服、米指標とともにカタルーニャ情勢を意識

 4日のロンドン市場は、ドル高が一服している。序盤はドル高方向を試す動きとなったが、米債利回りが次第に低下幅を拡大すると流れはドル安方向に転じてきている。背景としてはスペイン・カタルーニャ州の独立問題があるもよう。前日の米国株上昇を受けて買い先行で始まった欧州株が連日のスペイン株の大幅下落を受けて次第に売り優勢に転じている。この動きとともに米10年債利回りは2.32%台から2.30%台へと低下。ドル相場を圧迫している。

 ロンドン序盤に112.65近辺まで下げ渋ったドル円は、次第に売りに押されて取引中盤には112.35レベルまで低下。

 ユーロドルは1.17台での振幅。序盤に1.1750割れとなったあとは切り返して上昇、一時1.1781レベルと本日高値を更新した。一方、欧州株が軟調になるとともにユーロ円の上値が重くなり、132.25レベルに本日安値を更新。その後も132円台前半と上値が重い。一連の欧州非製造業PMIは良好な景況感を継続しているが、対円や対ポンドでの買いは限定的。

 ポンドもユーロと同様に神経質。ポンドドルは序盤に1.3240台まで下押しされたが、英非製造業PMIが予想を上回ると、買いが強まった。1.3288レベルまで高値を伸ばしている。ポンド円は149円台前半での上下動。序盤に149.04レベルまで売り込まれたが、大台割れは回避。その後は149.56レベルに本日高値を更新する場面があった。

 このあとのNY市場では米ADP雇用統計とISM非製造業景況指数が発表される。金曜日の米雇用統計を控えて、いずれもその前哨戦となる雇用関連指標。9月ADP雇用者数の伸びは13.5万人増程度と予想されており、前回の23.7万人増から失速する見込み。一連のハリケーン襲来の影響をどのように捉えるか、エコノミストの見方も分かれている。

 さらに、NY市場終盤となるスペイン現地時間午後9時には、カタルーニャ州首相の会見が予定されている。独立問題についての言動によっては市場が混乱する可能性もあり、内容を見極めたいところとなっている。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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