【ロンドン市場】ポンド一段高、ドル円は111円台乗せ

 15日のロンドン市場は、ポンド買い・円売りの動きが強まった。ポンドは前日の英中銀声明で今後数ヶ月での利上げの可能性が高まったことを受けて上伸していたが、この日のロンドン市場でも一段高となっている。ブリハ英政策委員は、今後数ヶ月以内に利上げの必要ある公算、と発言した。前日の英MPC声明に沿った内容にポンドが再び買われた。

 ポンドドルは1.3617レベル、ポンド円は151.55レベルまで一段高。いずれも発言後に200ポイント超の上昇となった。ユーロポンドは0.87台後半まで下押し。前日の英中銀会合前には0.90台で取引されていた。ユーロポンドは今年4月以降の上昇トレンドが完全に崩壊している。

 その他主要通貨も活発な値動きとなっている。東京市場からの円安の流れが一段と加速している。ポンド円の急伸がきっかけとなり、各主要通貨に対して円買いのポジションが巻き返されている。

 ドル円はロンドン朝方に110円台後半に上昇。しばらく110.70付近で高止まりしていたが、ポンド買いが強まるなかで一気に111円台乗せ。一時111.33レベルと7月27日以来の高値水準をつけた。欧州株は北朝鮮リスクや英利上げ観測などを受けて売りが先行しているが、米10年債利回りは2.20%台まで上昇しており、ドル円の下支えとなっている。

 ユーロ円は132円近辺から133.04レベルまで上伸。2015年12月以来の高値水準となった。ユーロドルにとってはユーロ円の上昇に連れた面があったようだ。1.19台前半での静かな取引から一時1.1956レベルと2日ぶりの高値水準となった。

 ドル円やポンド円以外のクロス円はショートカバーさせられた面も強く、NY時間に発表される米小売売上高など一連の経済統計の結果次第で流れが変化する可能性もあり注意しておきたい。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です