【ロンドン市場】やや円高に振れる、神経質な原油相場と欧州株反落で

 23日のロンドン市場は、欧州株の反落などを受けてやや円高に振れている。ロンドン序盤にNY原油先物が45ドル台半ばへと一段安となったことや、週末を控えた欧州株が軟調に推移していることなどがリスク回避圧力となった。ただ、値動きは通貨ペアごとにまちまち。

 売り圧力はポンドが顕著。対ユーロで売られ続けたほか、対円や対ドルでも本日の安値を広げている。ポンド円は131円台前半から130円台半ばへと下落。ポンドドルは1.30割れから1.29台後半へと下押し。ポンドドルは米FOMC後の上昇分をほぼ解消した。日米金融政策会合を終了して、再び英EU離脱関連の不透明感が意識された面もあるようだ。昨日の英中銀金融行政委員会(FPC)では、英国とEUとの関係性が定まらないことが金融リスクとなっている、厳しい期間に直面している、との認識を示していた。

 ユーロドルは1.12ちょうど近辺から一時1.1225近辺へと小高い。ユーロ円は113円ちょうど付近で方向感に欠ける値動き。対ポンドで買われた分、ユーロは底堅い動きになっている。この日発表された。独仏ユーロ圏のPMIは強弱まちまちで反応しにくい結果だった。

 資源国通貨は原油動向に翻弄されている。NY原油先物は序盤に45ドル台半ばへと下落。豪ドル円は76.80近辺、カナダ円は77.05近辺へと下値を広げる。しかし、取引中盤にかけて原油先物が46ドル台半ばまで急伸すると下げは一服。原油相場は来週28日に開催されるOPEC非公式会合をにらんで神経質。サウジとイランの協議が始まっており、イランが増産凍結に合意すれば、サウジも減産するとの関係筋報道に買いが強まった。ただ、まだ合意には至っていないもよう。今後も不安定な相場が続きそうだ。

 ドル円は反落。東京午前に101.24近辺の高値をつけたあとは売りが優勢になっている。ロンドン序盤には101円を挟んで神経質な上下動を繰り返した。中盤になって100.68レベルまで本日の下値を広げた。ただ、この水準はちょうど22日安値ときょうの高値の半値水準にあたり、いったんサポートされている。
 
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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