1日のロンドン市場は、米雇用統計待ちのムードが広がるなかで、ユーロ相場が神経質な動きをみせた。ユーロドルは取引序盤は上値が重く、1.19ちょうど近辺から1.1880近辺へと下押しされた。その後は再び1.19ちょうど近辺に戻しして揉み合いとなった。この日発表されたユーロ圏の製造業PMI確報値は速報値と同水準となり、相場は反応薄。
そのなかで、ノボトニー・オーストリア中銀総裁の発言が波紋を広げた。ユーロ相場上昇に過剰に反応すべきでない、ユーロの動きは過去のレンジ内に留まっている、などと述べるとユーロ買いが強まった。ユーロドルは1.1930近辺にこの日の高値を伸ばしている。ユーロ円は131円割れ水準から131.30付近へと上昇。昨日はユーロ高を警戒するECB理事会メンバーが多くなっている、出口戦略が遅れる可能性、といった関係者発言が報じられてユーロが売られる場面があったが、それを冷ますようなきょうの発言だった。
その他の主要通貨は米雇用統計の結果を見極めたいとのムードで小動き。ドル円は110円台前半、ポンド円は142円台前半での狭いレンジ取引が続いている。英製造業PMIが上振れしたが、ポンド買いの動きは限定的だった。
米雇用統計では失業率や非農業部門雇用者数とともに賃金上昇が注目されている。年内利上げに向けて、インフレの伸び悩みがネックとなっており、賃金上昇率が重要な要素となる。事前予想は前年比+2.6%となっている。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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