【ロンドン市場】ポンドや資源国通貨買われ、ややドル安に

 18日のロンドン市場は、ポンドや資源国通貨が買われて、ややドル安に傾斜している。

 豪ドルやNZドルといったオセアニア通貨、カナダドルは東京タイムから堅調な動きをみせており、ロンドンタイムもその流れは続いている。アジア株や欧州株が上昇し、NY原油先物も時間外取引で前日の下げを消している。リスク動向の回復が豪ドルなどの買いにつながった。また、豪ドルにとっては東京タイムの豪中銀議事録で追加緩和の示唆がなかったことが、NZドルにとっては東京早朝に発表された物価指標が予想を上回ったことなども支援材料となった。豪ドル円はロンドン序盤に一時80円台乗せまで上伸、カナダ円は79円台後半に高値を伸ばした。対ドルでも豪ドルが0.76台後半へと上昇、ドルカナダは1.30台後半へと下押しされている。

 欧州通貨はポンドが上昇する一方、ユーロは上値が重かった。ポンドにとってはこの日発表された一連の英物価指標が注目された。発表前からポンド買いが優勢になった。結果は9月消費者物価指数が前年比+1.0%と2014年11月以来の高水準となるなどインフレの上昇が示されている。ただ、この結果に対するポンド買いは一時的に留まった。その後、英政府法務筋が、いかなる英国とEUとの離脱に関する取り決めにも議会の批准が必要となろう、と発言したことでポンドが一段高となった。ポンドドルは一時1.2305レベルまで上昇、ポンド円は127.85近辺まで高値を伸ばした。

 ユーロドルはポンドドルの裏返しの動き。ポンドドルが急伸する場面では上値が重くなり、1.1020近辺から1.10ちょうど付近へと下押しされている。ユーロ円は序盤に114.68レベルまで上昇したが、ユーロドルとともに114.30近辺まで反落した。

 ドル円は104円を挟んだ神経質な上下動。ロンドン序盤にはリスク動向の改善を受けてクロス円とともに買われ、104.13レベルまで上昇。しかし、その後は失速して一時103.80近辺まで下押しされた。英政府筋の発言で英国債が買われ、これが米国債にも波及、米債利回りの低下が、ドル円の下押しにつながったようだ。ただ、NY序盤にかけては再び104円ちょうど付近へと戻しており、目立った方向性はみえない。NYタイムに発表される米消費者物価指数の結果を見極めたいとのムードとなっている。
 
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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