【ロンドン市場】ドル高から円高へ、リスク材料多く不安定

 2日のロンドン市場は、ドル買い先行も次第に円買いが加わる不安定な値動き。

 序盤は米債利回りの上昇とともにドル買いの動き。ドル円は112円台後半から一時113.06レベルまで買われた。しかし、米債利回りが低下すると112.70台へと反落。欧州株はスペイン株以外はおおむね堅調に推移しているが、NY原油先物は値を落とすなどリスク動向も定まらない状況となっている。さらに、米国ラスベガスで銃乱射事件が発生、現時点で50人超の死者、200人超の負傷者と報じられる大惨事となっている。

 ユーロ相場にとっては週末のスペイン・カタルーニャ州の独立を問う住民投票が注目材料。住民の約9割が独立に賛成とした。投票を阻止しようとする中央政府と住民の小競り合いの報道もあった。スペイン債やスペイン株は下落。ユーロドルは1.17台後半から前半へ、ユーロ円は132円台後半から前半へと下落した。

 一方で、ユーロポンドは堅調。ポンド相場のほうが売り圧力が強かった。この日発表された英製造業PMIが下振れしたことが売りを加速させた。さらに、EU離脱交渉をめぐるメイ英首相のリーダーシップへの疑問が指摘されている。ハモンド英財務相は、メイ首相への忠誠心には変わりない、としながらも、閣僚全員が交渉ペースに遅さに苛立っている、と述べた。ポンドドルは1.33台後半から一時1.33台割れ、ポンド円は150円台後半から一時150円台割れまで下落した。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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