10日のロンドン市場は、ポンドが売られている。この日の注目材料の一角である英中銀の金融政策発表を受けて、市場での英中銀利上げ見通しがさらに後退したことが背景。四半期インフレ報告で2018年から20年にかけての各期間でインフレ見通しが引き下げられ、成長見通しも2018年は引き下げられた。カーニー英中銀総裁会見では、消費の伸びがブレグジット前の半分に過ぎないと指摘された。将来の利上げについては段階的かつ限定的に、とした。短期金融市場での早期利上げ見通しは一段と低下、一部には年内の利上げについても疑問が投げかけられている。
ポンドドルは発表前に1.36台乗せとなっていたが、一気に1.3490レベルまで下落。ただ、その後は1.35台前半に反発。ポンド円は149円台乗せ水準から一時147.93レベルまで急落。その後は148円台半ばまでの戻りに留まっている。
ドル円は上に往って来い。序盤には米債利回りの上昇とともに110.02レベルまで買われた。ただ、直近高値を超えられず反落。米債利回りが低下に転じたこともあって109.54レベルまで下押しされ、本日安値を更新した。ただ、このあとNY市場で発表される米消費者物価指数の結果を見極めたいとのムードもあって方向性は見出しにくくなっている。
ユーロドルはじり高。独DAX指数が堅調に推移しており、対ポンドでのユーロ買いも加わっている。また、一部報道ではイタリア連立協議で五つ星と同盟が前進したとしており、不透明感がやや後退した。ユーロドルは1.18台後半で高値を1.1891レベルまで広げた。ユーロ円は序盤に130.56レベルまで買われたあとは、130.20台まで小幅に押し戻されているが、東京市場からは引き続きユーロ高の水準を維持している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
Source: klug
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