きょうのNY為替市場は午後になってドル円もユーロドルも上げ幅を縮小する動きとなった。前日のOPEC減産を受けて、市場のモメンタムが高まり、ドル円は101円台を回復している。この日発表の米GDP確報値が上方修正されたことをきっかけに、ストップを巻き込んで一時101.85付近まで上昇。
ただ、101.80から102.00の間には輸出企業やオプション絡みの売りオーダーが観測されており上値を抑えられている。チャート的には21日線で跳ね返された格好だ。
午後になってドル円は急速に下落し、一時100円台に下落する場面も見られた。ドイツ銀を利用している一部のファンドがデリバティブ取引などのためにドイツ銀に預託している担保を減らしていると伝えている。取引のポジションは維持されているものの、余剰に積んである担保は減らしているという。信用不安の兆候を示す動きでもあり、市場は警戒感を強めている。
ドル円については、期末が接近していることもあるのであろうか、100円割れをトライしていたショート勢が一旦ポジションを巻き返したものと思われる。あくまで期末に絡んだ動きが中心とも思われ、このまま上値追いが続くとの見方は依然として少ない。
きょうはユーロ買い・ポンド売りの動きも目立っていた。期末を向かえる中、それに絡んだ実需やM&A絡みの動きと思われる。その一つにEU政府から加盟国の農家への助成金の支払いがある。英農家への助成金で、30億~40億ユーロ規模のユーロ売り・ポンド買い需要が発生するとの指摘も聞かれる。
ただ、ユーロはドイツ銀行の信用不安で後半には急速に伸び悩んだ。
みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
Source: klug
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