今週(9月12日の週)のビットコイン円の見通しを主にテクニカル面から分析していきます。
では、さっそく日足チャートを見ていきましょう。

先週を一言で表すと「順調に上昇するも、またしても土日で下げる」です。
週オープンから堅調な動きを見せたビットコイン円。
週を通して陽線が続き、土曜には高値64,776円までつけました。
これは、アメリカの早期利上げ期待から新興国が打撃を受け、ビットコイン需要が高まるのではないかといった期待による買いと見られます。
ただ、これが日曜になると一変。
日本時間の月曜オープン前の午前4時に大きく売られ、ビットコイン円は一時61,301円まで下げました。
前回記事で「ビットコインは土日に動く」と書きましたが、今週も日曜(日本時間では月曜早朝)に大きく動いた結果です。
余談ですが、普段私はFXのマーケット記事なども書いており、FXの場合は金曜クローズ後に書いても大きくマーケットにギャップが生まれませんが、ビットコインの場合は土日に大きく動くので書き直さなければいけないほどチャートの形が変わってしまうことがよくあります。
これは、他の通貨ペアでは見られないビットコイン特有のものです。
FXマーケットは?
ちなみに先週のFXマーケットは、アメリカの利上げ期待に振り回される一週間でした。
先々週から利上げ期待が高まり、ドルが買われる展開でしたが、6日火曜の重要経済指標ISM非製造業の結果が予想よりも悪かったことを受け(予想55 結果51.4)、9月の利上げ期待が後退し、ドルが売られ101円前半まで下落。
しかし、その後は再び利上げ期待の高まりから反発し、現在102円半ばを推移しています。

このアメリカの利上げ期待の不透明さを嫌気して、リクイディティ(流動性)のない週オープン前に大口が売りを入れポジション調整を図ったとみています。
ちなみに、世界中が注目する「アメリカ利上げ」は、来週21日水曜(日本時間27時)のFOMCで決まります。
現時点でのマーケットセンチメント(市場心理)から考えると、もし利上げなら、ドル円は大きく上昇、ビットコインも上昇というシナリオが考えられます。
そのくらい9月利上げに対してマーケットはまだまだ懐疑的です。
今週の見通しは?
EMA(指数平滑移動平均線:移動平均線MAの一種で直近のデータをより重視したもの)をプロットしてみましょう。
パラメーターは以下です。
EMA短期(緑)7
EMA中期(赤)35
EMA長期(青)105

日曜日につけた下ヒゲがちょうどEMAの長期線で止まっています。
さらに先週、EMA中期線と長期線がゴールデンクロスを形成しており、こちらも買いのサインです。
次に、一目均衡表をプロットしてみます。

雲がしっかりと下にサポートしています。
また、遅行線も現値線を超えており、かつ基準線と転換線もしっかりサポートしているので、一目均衡表上も「買い」です。
下ヒゲをつけた61,000円台で拾えなかった方も、62,000円台はロングのエントリーポイントとはわるくないと思います。
すでに大きく上昇してしまった方は焦らず次のディップ(押し目)を待ちましょう。
では、今週もリスク管理に気をつけてトレードがんばりましょう。
【執筆者】 国府勇太(Yuta Kokubu)
ワイジェイFX株式会社 ディーリング部
1984年生まれ。慶應義塾大学卒。大学院時代にFXを知り個人投資家に。
その後、その魅力に取りつかれ、より極めたいとの思いからヤフーグループのYJFXに入社。
現在ディーリング部にて主要通貨のディールを担当。
「マネーライフの課題解決」がモットーで、初心者にわかりやすい解説に定評がある。
現在ヤフー公式ブログ、FX攻略.comでもコラム連載中。
【免責事項】当サイトで提供しているビットコインの相場情報等のコンテンツは、執筆者の個人的見解に過ぎず、執筆者、ワイジェイFX株式会社及び当社がその内容の正確性および安全性を保証するものではありません。また、かかる情報は、参考となる情報の提供を目的としたものにすぎず、仮想通貨に関して、特定の投資行動や運用手法を推奨するものではありません。投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でお願いします。 なお、投資によって発生する損益は、すべて投資家の皆様へ帰属します。 当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、執筆者、ワイジェイFX株式会社及び当社は責任を負いません。
Source: ビットフライヤー
コメントを残す