ビットコイン週間概況‐8/25~8/31

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【執筆者】グレン・ランバート(Glenn Lambert)。ニュージーランド出身。2002年に来日し、英国を本拠とするADVFNの日本法人でマネージャーとして従事。FX,株式などの分析ツールのほか、著名レポートも配信している。

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週間概況と最近の話題

ビットコイン(BTC)はまた年初来の高値を更新し、9月2日土曜日のbitFlyer取引所では582,650円の高値をつけた。 BTC対米ドルの価格は初めて5,000ドルの大台を超えたが、この価格水準は一部の投資家の利益確定の売りを誘うトリガーポイントとなった。 BTC対米ドル・トレードがBTC総取引量の3分の1を占めていることから、これら投資家の売りはBTC価格の押し下げ要因となった。

上記の悪材料（利益確定の売り）に加えて、中国がICOを禁止する旨の発表を行った。 この禁止は一時的な措置であるように思われるが、その発表は市場に衝撃を与えた。 発表後、BTCの価格は9月5日火曜日までに、直近の高値から125,000円（20％）以上値を下げ、456,284円までの大幅に下落となった。

ご存じ無い読者の方に説明をすると、ICOはスタートアップ企業が彼らの独自の仮想通貨の発行後、それを仮想通貨取引所に上場する前に、売却して資金を集めることを可能にした。 ICOについてのユニークな点は、それがスタートアップ企業による最終投資家への直接的なアクセスを可能にしたことであり、以前の発行市場では有り得ないことであった。 ICOにより資金が調達された後、スタートアップ企業はアルトコイン（独自仮想通貨）を取引所に上場する前に、その資金を使って更にアルトコインを開発することができる。数々の ICOでは、プロジェクトごとに何百万ドルもの資金が調達されており、本年7月に新規発行されたTezos（テゾス）と呼ばれる仮想通貨はその期間中に2億3千2百万米ドルの資金を調達した。 Tezosは11月中旬に仮想通貨取引所で上場が開始される予定である。つまり、ライブになる迄の4ヶ月間は開発が継続されることを意味する。

ICOの成長は急速であり、日本のメディアではこれを「ICOブーム」と呼んでいる。 今年の5月には1週間にたった2回のICOであったものが、6月には1日に2回、8月には1日に10回と増加しており、秋には週に約200回のICOが予想されている。 ICOでの資金調達を予定しているスタートアップ企業自身への評価基準はなく、高品質のアルトコインが多く発行されている一方、詐欺のアルトコインも多数散見される。それを理由に中国人民銀行 はICOには多くの不法資金調達・詐欺アルトコインが含まれていると述べている。

注意すべきはICOの禁止がBTC市場に直接影響を及ぼさないものの、この種のニュースは仮想通貨市場にとって悪材料にも成りえるということである。しかし、このニュースは短命に終わり、BTCは来週末までに520,000円超の高値を示現するであろう。

過去の価格との比較

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Source: ビットフライヤー