20日のロンドン市場は、円売りが先行した。欧州株が堅調にスタートしており、米債利回りも上昇、リスク選好的な動きが広がった。背景には東京午前に報じられた米上院での予算案成立があるようだ。市場では米税制改革の進展につながるとの期待が広がっている。
ドル円は東京市場で113円台乗せとなった勢いが再燃。ロンドン序盤には113.47レベルと7月14日以来の高値水準をつけた。その後はやや買い一服も113円台前半を維持している。米10年債利回りは2.37%近辺まで一段と上昇。
クロス円も全般に堅調。ユーロ円は133.96レベルと134円台手前まで上昇、その後も133円台後半の高値圏での推移。豪ドル円は一時88.99レベルと89円の大台に迫った。ただ、ユーロ円と同様に大台超えには至らず、高値圏揉み合いに。
特に堅調な値動きとなったのがポンド相場。円売り圧力も手伝って、ポンド円は148円台半ばから149円台に乗せると149.40近辺まで上伸。この日はユーロポンドが反落しており、0.90台割れから0.8950台まで下落している。ポンドドルは1.31割れから1.3189レベルまで反発し、前日比上昇に転じた。
ポンド買いの背景としてはEU首脳会談での前向きなムードがあるようだ。ユンケル欧州委員長は、英国が合意せずにEUを離脱するとは考えていない、と発言。メイ英首相は、通商協議など次の段階に入ることを訴えており、今回のEU首脳会議では今後の進展について合意する見込みとなっているもよう。昨日はメルケル独首相が、フェーズ2に移行するには不十分だが、前回よりは著しく前進している、と前向きな見方を示していた。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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