きょうのNY為替市場は後半になってドルが急落している。午後に公表されたFOMC声明や経済、金利見通しを受けて為替市場はドル売りの反応が強まった。大方の想定どおり0.25%の利上げが実施されたが、注目のFOMCメンバーによる金利見通し(ドット・プロット)は年内は、あと2回の利上げを予測しており、12月の予想を変わらない内容だったことに失望感した模様。
また、その後のイエレンFRB議長の会見でも、緩やかな利上げに言及し、タカ派な発言もなかったことから、ドルは売りが加速している。
ドル円はFOMCの結果発表後から売りが強まったが、113.75付近に来ていた21日線で一旦下げ止まっていた。しかし、イエレン議長の会見を受けて更に下げ幅を拡大し、一時113.20付近まで下落している。上値へのモメンタムは一旦、完全に失ったようだ。
一方、ユーロドルは買いが強まり、1.07台に再び上昇している。FOMCも然ることながら、終盤になって、この日実施されたオランダ下院総選挙の出口調査で、与党自由民主党が第1党となったことが伝わったこともユーロの買いを加速させたようだ。保護主義を主張する極右の自由党は破れた格好で市場にも、ひとまず欧州の政治リスクに安心感が出そうだ。
みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
Source: klug
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