きょうのNY為替市場はドル買いが加速しており、ドル円は105円台に上昇した。きょうも米国債利回りが上昇しておりドル買いを支援している。前日発表の米貿易統計(前渡商品ベース)を受けて、市場では明日発表の米GDPへの期待が高まっている。市場関係者の中には年率換算で2.5%のコンセンサスに対して、3%台を見込む向きも出てきているようだ。
もし、明日発表の米GDP速報値が期待通りに予想を大きく上回る内容であれば、米利上げ期待が一層高まり、ドル円にとっては追い風となる。
モデル系ファンドの買いが断続的に入っていたとの指摘が出ていたが、前日は戻り売りに押されたものの、104円台を維持して底堅い動きを見せたことから、短期的な買いのサインが出ているのかもしれない。
105円台には相当程度の売り圧力も観測されていたが、売り圧力を吸収し、105円台を維持して大方の取引を終えた。
ユーロ円、ポンド円も堅調に推移しており、ユーロ円は114.70近辺まで上昇し100日線付近まで上昇している。ドル円が105円台に上昇するなど強い動きとなっているが、円安の動きもクロス円を押し上げたようだ。
米利上げ期待が高まる中、米国債利回りが上昇しているが、一方で欧州債利回りも上昇している。ドイツ10年債はプラス圏を回復しているが、きょうは0.17%まで上げ幅を拡大した。英国債についてもポンド安によるインフレ期待の高まりや、この日発表になった英GDPが予想を上回る強さだったことから、英10年債利回りは1.25%まで上昇。
一方、日本国債のほうは、日銀がイールドカーブ操作への方針転換により10年債利回りをゼロ%付近にフィックスすることをコミットしており、実際、10年債利回りはゼロを若干下回る水準での推移が続いている。欧州債との利回り格差は拡大しており、ユーロ円やポンド円を支援したものと思われる。
みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
Source: klug
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