【ロンドン市場】弱い英指標でポンド売りも、総じて模様眺めムード

 7日のロンドン市場は、弱い英鉱工業生産結果でポンドが売られた。しかし、その他の主要通貨はあすのECB理事会を控えて全般的に模様眺めムードが漂った。欧州株は銀行株や資源株が牽引して続伸。原油相場は下げ渋り。リスク動向は底堅いものの、為替市場の反応は鈍い。

 ポンドはロンドン序盤から軟調。あすのECB理事会を控えて、先週までのユーロ売り・ポンド買いに今週は巻き返しの動きが優勢になっている。加えて、この日発表された10月の英鉱工業生産は前月比マイナス1.3%と前回のマイナス0.4%から一段と低下した。事前予想はプラス0.2%だった。ポンドには一段と売り圧力がかかり、ポンドドルは1.2578近辺、ポンド円は143.34近辺まで下押しされた。ロイター調査によると、英下院でEU離脱手続き開始承認の公算がある、と報じられたこともポンド売りを連想させた。

 ユーロドルは1.07台前半での揉み合いが東京タイムから継続している。ここまでのレンジは1.0710から1.0733までと20ポイント余りに過ぎない。対円ではユーロ売り、対ポンドではユーロ買いとなっており、動きにくい状況だった。あすのECB理事会ではドラギ総裁会見が注目されており、その内容を確認したいところ。

 ドル円は上に往って来い。ロンドン早朝は114.40近辺まで高値を伸ばした。しかし、欧州株が大幅高となるなかで、円売りは続かず反落。114円割れから113.90近辺まで下押しされた。ポンド円が弱い英鉱工業生産の結果を受けて下落したことが円買いを誘った面もあったようだ。

 豪ドルは売り一服。東京タイムに発表された豪州の第3四半期GDPの下振れをうけて急落した豪ドルは、ロンドンタイムに入ると買い戻しの動きに転じている。豪ドル/ドルは0.7455近辺、豪ドル円は85円乗せ水準まで反発する場面があった。ただ、GDP発表前の水準にはいずれも届いていない。

 インド中銀は、きょうの金融政策会合で主要政策金利のレポレートを6.25%に据え置いた。事前予想の大半は6.00%への引き下げを見込んでいた。予想外の据え置きだったが、発表直後のインド・ルピーは売りの反応を示した。ドル/ルピー相場は、発表前の1ドル=67.85ルピー付近から一時1ドル=67.975ルピーに上昇した。しかし、次第にルピー買いが優勢となり、足元では1ドル=67.6325ルピーまで下落している。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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