【ロンドン市場】材料難も、米雇用統計後のドル買い圧力残る

 7日のロンドン市場は、新規材料に欠けるなかで、米雇用統計後のドル買い圧力が残った。ドル円は110.89レベルまで高値を伸ばした。米10年債利回りが2.26%台から2.28%台へと上昇する動きに反応した。ただ、値幅は限定的で、東京市場でつけた安値110.65レベルからは24銭のレンジに留まっている。市場筋によると110.80レベルに本日NYカット期限のオプション設定があるもよう。

 ユーロドルは1.1775近辺まで下げたあと、1.18台乗せから1.1814レベルまで買われる場面があった。その後は1.18ちょうど近辺での揉み合いに落ち着いている。ユーロドルにもNYカットでのオプション期限観測があるもよう。ポンドドルは1.30台半ばで方向性に欠ける取引が続いている。東京タイムを含めたレンジは1.3030から1.3059までと狭い。

 豪ドルなど資源国通貨は上値の重い値動き。豪ドル/ドルは0.7950レベルが上値を抑えており、ロンドン序盤から中盤にかけて0.7905近辺まで反落。豪ドル以上に軟調だったのがNZドル/ドルで、0.74ちょうど近辺から0.7355近辺へと下押しされた。東京タイムに発表された第3四半期のNZ中銀インフレ予想が前回から低下したことが再認識されたとの見方があった。2年インフレ予想は前回の2.17%から2.09%に低下した。

 カナダドルも軟調。ドルカナダは、1.2630近辺から1.2685近辺へと高値を伸ばす動き。NY原油先物が時間外取引で、49ドル台前半から一時48ドル台後半へ反落しており、原油相場と同調しやすいカナダドルにとっては売り圧力となっていた。

 クロス円はまちまち。欧州株はやや買いが先行して取引を開始したが、次第にマイナス圏へと沈んでいる。そのなかで、資源国通貨のクロス円は軟調。一方、欧州通貨はやや水準を上げるなど方向性はハッキリしない。

 材料難となるなかで、総じて前週末の強い米雇用統計を受けたドル高圧力が残る相場となっている。先週は92台半ばまで低下したドル指数は週末の米雇用統計で93台後半に反発した。週明けのロンドン市場では93台半ばで推移している。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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