【ロンドン市場】各通貨の値動きがまちまち、ドル円は110円台半ば

 5日のロンドン市場は、各通貨の値動きがまちまちとなっている。全般的な方向性は希薄。

 ドル円は最も落ち着いた動き。ロンドン序盤は110円台半ばでの揉み合いが続いている。水準的には先週末の米雇用統計後のドル安・円高の水準を踏襲している。本日これまでのレンジは東京早朝の110.26レベルから東京午後の110.73レベルまで。

 ユーロ相場は小安い。ユーロドルは1.1260近辺から1.1235近辺へと下押し。ユーロ円は124円台半ばでの揉み合いから124.25近辺へと軟化。対ポンドでの売りが強まっており、ユーロポンドは0.8750近辺から0.8705近辺へと下落。欧州株はドイツとスイスが祝日のため休場。フランス株やイタリア株は下落している。中東でカタールとの国交をサウジなどが断絶したと報じられており、政治リスクが意識されているもよう。5月のドイツやユーロ圏の非製造業PMIは良好な数字となっていたが、速報値からの改善は小幅に留まっており、ユーロ相場は反応薄だった。

 ポンドは反発している。週末に発生したロンドンでのテロ事件を受けて英FT指数は下落している。ただ、最新の世論調査ではメイ英首相率いる保守党が野党労働党に対する優勢を続けており、リスク回避よりも政治の安定性への期待が勝っていたようだ。ポンドドルは1.28台後半から1.29台乗せ。ポンド円は142円台前半から後半へとやや持ち直している。この日発表された5月の英非製造業PMIは予想を下回ったが、売り反応は一時的に留まった。 

 豪ドルは堅調。東京時間に発表された5月の財新・中国非製造業PMIが予想を上回ったことが好感されていた。中東情勢を受けてNY原油先物が買われたことも下支え。ロンドン市場では豪ドル円は82円台後半、豪ドル/ドルは0.74台後半へと一段高。ただ、NY原油先物が上げを消す動きに転じており、豪ドルの一段高の動きは一服している。明日は豪中銀理事会が開催され、金融政策が発表される。イベントを控えてポジション調整の面もあったようだ。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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