【ロンドン市場】ユーロ高圧力が残る、ドル円は112円挟む上下動

 28日のロンドン市場は、前日からのユーロ高圧力が残っている。ユーロドルは取引序盤に1.1388レベル、ユーロ円は127.86レベルにそれぞれ前日からの高値を伸ばした。ただ、その後は上昇が一服しており、1.13台後半、127円台前半などでの揉み合いとなっている。

 円相場はやや神経質な動き。欧州株が軟調に取引を開始しており、円買いが先行。ドル円は112.40近辺に高値を伸ばしていたが、欧州株の下落や米債利回りの低下の動きとともに112円割れから111.80台まで下押しされた。しかし、その後はNY原油先物の下げ渋りで欧州株も下げ幅を縮小、米債利回りが再び上昇の流れとなり、ドル円は112.20近辺まで買い戻されている。

 ポンドはニュートラルな値動き。この日発表された英ネーションワイド住宅価格は前月比+1.1%、前年比+3.1%など伸びが加速したが、ポンド買いの反応は限定的。ポンドドルは1.28台前半での取引に終始している。ポンド円はドル円に沿った値動きで、143円台前半に下落後、143円台後半に戻している。

 資源国通貨は明暗が分かれた。豪ドルは軟調。欧州株安がリスクに敏感な豪ドルにとっては重石となったほか、前日からのユーロ相場急伸で、ユーロ豪ドルの値動きも加わったよう。豪ドル/ドルは0.75台後半、豪ドル円は一時85円割れと上値が重い。ユーロ豪ドルは1.50の節目寸前まで上昇後は1.49台後半の高値圏での揉み合い。

 一方、カナダドルは堅調。ドルカナダは1.31台を割り込んでおり、米債利回りの上昇には逆行する動き。カナダ円は85円ちょうど近辺でサポートされた85円台後半へと高値を伸ばしている。豪ドル加ドルは0.99台前半へと下落、カナダドル高方向にパリティ水準を下回っている。東京早朝に、ポロズ加中銀総裁が利下げの役目は果たされたと発言したことが今後の利上げ見通しにつながったもよう。

 このあとのECBフォーラムでの討論会には、ポロズ加中銀総裁、ドラギECB総裁、カーニー英中銀総裁、黒田日銀総裁などが参加する予定になっており、注目度が高まっているもよう。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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