【NY市場】ドル円、トランプ大統領の税制改革への期待で水準は維持

 きょうのNY為替市場でドル円は、序盤は戻り売りが優勢となったものの、後半になって買戻しが強まった。トランプ大統領が来週26日に税制改革案を公表すると伝わった。トランプ大統領の経済政策の本命でもある大型減税への期待から、米株や米国債利回りとともにドル円も買いが膨らんだようだ。

 しかし、上値は重い。原油が心理的節目の50ドルを割り込んだほか、市場は日曜日の仏大統領選の1回目の投票を控え慎重な動きも見られている。

 きょうの世論調査からは、中道派のマクロン氏の優勢が続いている。ただ、1回目の投票の段階での支持率は各候補とも、僅差となっており予断を許さない状況にはある。あくまで世論調査で、前年の例を思い起こすと懸念は完全には払拭できないようだ。

 ただドル円は、108円台後半にある200日線はサポートされている。今月発表になっている米経済指標が弱い内容が相次いでいることから、米10年債利回りは11月の水準まで低下している。地政学リスクのみならず、米利上げへの不透明感も高まっているようだが、きょうのフィッシャーFRB副議長の発言を聞いた限りにおいては、FRBの利上げとバランスシート縮小の方向性に変化は無いようだ。

 一方、ユーロの売りが優勢で、ユーロ・ドルは一時1.06台に下落、ユーロ円も戻り売りに押された。前日は117円台後半の200日線に顔合わせするなど強含みの展開も見られたが、きょうは一時、116円台半ばまで押し戻されていた。

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美

Source: klug

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