【ロンドン市場】円売り優勢、欧州株高でリスク動向改善

 25日のロンドン市場は、円売りが優勢。欧州株が大幅高となっており、NY原油先物の上昇も加わってリスク動向が改善したことが背景。ひとまず前日のクシュナー氏の証言を終えたことで市場がFOMCに視線移動していることも影響しているもよう。この日発表されたドイツIfo企業景況感指数が116.0と予想を上回り、少なくとも1991年以降で最高水準となったことも好材料だった。

 ドル円はロンドン朝方に110.83レベルまで下押しされたあとは、欧州株の上昇や米債利回りの上昇とともに堅調な足取りとなっている。取引中盤にかけては111.46レベルまで高値を伸ばしている。クロス円も買われており、ユーロ円は129円台前半から129.90近辺まで、ポンド円は144円台半ばから145.23近辺まで上昇。その後の下押しは浅い。豪ドル円は88円ちょうど近辺でサポートされたあと88.40近辺へと買われている。カナダ円は88円台後半から89円ちょうど付近へと上昇。いずれも本日の高値を伸ばした。

 円相場主導の展開となり、ドル相場はまちまち。ユーロドルは買いが優勢。一時1.1669レベルまで買われ、その後は1.16半ばに落ち着いている。一方、ポンドドルは1.30台前半での揉み合いのなかで、一時1.3008レベルまで下押しされる場面があった。英独経済統計の強弱が影響したもよう。7月のドイツIfo企業景況感が強かったのに対して、7月の英CBI製造業受注指数は10と事前予想12を下回り、前回16から低下した。

 このあとのNY市場では米株が主要企業決算を受けてどのような反応を示すのか。米経済指標発表はS&Pケースシラー住宅価格(5月)とコンファレンスボード消費者信頼感指数(7月)が予定されている。あすのFOMCの結果発表を控えてやや動きにくい面もありそうだが、欧州からのリスク選好ムードが継続するのかどうか、注目したい。 

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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