28日のロンドン市場は、ドル買いに流れが転じている。東京午後には全般にドル売りが優勢となり、ロンドン早朝にかけてドル円は117.50近辺、ユーロドルは1.0480近辺までのドル安の動きがみられた。
しかし、ロンドン勢の参入とともに流れがドル買い方向に転じた。まず口火を切ったのが欧州通貨売り。ポンドドルが1.23近辺から1.22台前半へと下落し、東京タイムの上げを消した。続いてユーロドルが1.04台後半から1.04台前半へと下落。豪ドル/ドルは、NY原油先物の堅調な動きもあってやや下げ渋っていたが、遅れて売られ始め、0.72割れから0.71台後半で本日安値を広げた。ドル円も117円台後半での値動きのなかでジリ高となっている。NY序盤にかけてもドル買い圧力は継続しており、ユーロドルは一時1.04割れへと一段安。ドル円は117.81レベルに本日の高値を伸ばしている。
クロス円はドル円の上昇が出遅れ気味となっていることで、反落している。ユーロ円は122円台半ば、ポンド円は144円割れ水準、豪ドル円は84円台半ばへと押し戻されており、東京午前の上昇を消している。
直接的なドル買いの材料はでていない。米債利回りは序盤の下げを消してはいるが、米10年債は2.56%近辺と前日並水準までの戻しに留まっている。欧州株は取引再開となった英FT指数が小高いほかは、欧州大陸勢はマイナス圏で推移。
このドル買いが単なる年末フローによるものに留まるのかどうか。前日にはNY株式市場でナスダック指数が最高値を再び更新したように、トランプ相場再開への期待が広がる面があるかもしれない。ダウ平均は小幅ではあるが再び2万ドルの大台を試す動きとなっている。これに、米債利回りの上昇が伴ってくるようだと本格的な流れとなる可能性がありそうだ。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
コメントを残す