【NY市場】後半になってドル円は失速 117円ちょうど付近まで一時下落

 きょうのNY為替市場は後半になってドル円は失速した。朝方はドル買いが強まったことから117円台後半まで上昇したものの、午後に発表になった米5年債入札結果を受けて戻り売りが強まった。米5年債入札は応札倍率が2.72倍と好調な入札となったことを受けて米国債市場で利回りが下げで反応しており、ドル円も呼応する動きとなった。

 きょうも118円台をうかがう動きが見られたものの上値抵抗が強く、米株が下げに転じたこともあり、ドル円も戻り売りを次第に強める展開となった。117円ちょうど付近まで一時下落したものの、117円台は維持された格好。117円をブレイクするようであれば116.50が下値ターゲットとして意識されそうだ。

 ユーロ円やポンド円といったクロス円もドル円に牽引される格好で下げており、後半は円高が強まっていた面もあったようだ。

 市場は週末に年末年始の連休が控えていることもあって、全体的に様子見ムードが強く、短期筋の投機的な動きで上下動している印象。本格的な展開はトランプ氏が打ち出す経済政策待ちといったところであろう。

 一方、ユーロドルは一時1.0370近辺まで下落した。ロンドン時間には1.0480近辺まで上昇し、大きな心理的節目となっている1.05をうかがう動きも見られていたが、一向に試す気配が見られなかったことから短期筋が見切ったのかもしれない。

 先週は買い戻しの動きも見られていたが、やはり下向きの流れから抜け出す気配は無さそうだ。市場では来年の欧州の政治イベントからユーロは下げが続くと見ている向きは依然として多く、ユーロドルはパリティ(1.00)割れも想定されている。

 目先の下値目標としては12月20日安値の1.0350付近が意識される。その間までにショートカバーのオーダーも観測されているようだ。

 いずれにしろ、きょうも動意薄の中での値動きではあった。

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
Source: klug

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