きょうのNY為替市場、NY時間に入って買い一服も、本日はドル買い戻しが優勢となった。株にらみの展開も見られる中、きょうの米株式市場は戻り売りが強まっている。欧米の中央銀行が出口戦略に舵を切り始めており、これまでの金融政策のパラダイムシフトを向かえる中、株式市場をはじめ少し動向を見極めたいといった雰囲気も市場全体に出ているのかもしれない。きょうは株高・ドル安の巻き返しが優勢となったようだ。
ドル円は買い戻しが優勢となり107円台を回復。一時107.35円付近まで上昇する場面も見られた。先週は105円台半ばまで急速に下落するなど過熱感も出ており、ショートカバーを呼び込んでいたようだ。
ただ、一部ではFRBの年内の利上げは4回との強気な見方も出ているが、トランプ大統領指名のパウエルFRB議長はこれまで同様に慎重姿勢を堅持し、ビハインド・ザ・カーブ(後手に回る)をある程度許容するのではとの見方も出ている。
また、円高期待も海外勢中心に根強く、年内100円との見方もあるようだ。先週までの急ピッチな下落で下げ過ぎ感も出ており、調整の動きも出ているものの、あくまで自律反発の範囲であり、上値追いは限界との見方も根強い。
一方、ユーロドルはNY時間に入って下げ渋ったものの上値は依然として重い印象。先週金曜日に1.25ドル台を維持できずに跳ね返されている。今年に入って1.25ドル台に3度上値を拒まれており、モメンタムが一旦喪失しているとの指摘も出ている。このまま下値模索が続くようであれば、目先は2月9日に付けた安値1.22ドルちょうど付近が意識される。1.22ドルをブレイクすれば、チャートはダブルトップを形成し、心理的節目の1.20ドルを視野に入れる可能性も高まる。
ただ、今週は20日に1月分のECB議事録が公表される。前回はこの発表を機にユーロドルは反転の動きを強めたが、今回はどうか注目。
ポンドは底堅い動きをしており、ポンドドルは一時1.40ドル台を回復。対ユーロ、円でも上昇しており、ポンド円は150円台を回復した。先週は一時147円台まで下落する場面も見られていた。EU離脱交渉への懸念も高まっており、ポンドは上値を抑えられているが、きょうはEU側が英国との関係協議において、より柔軟な60項目の詳細な解決策を用意していると報じられており、ソフト・ブレクジットへの期待を高めている。
1.4035ドル付近に21日線が来ており、目先はその水準が上値メドとして意識される。
minkabu PRESS編集部 野沢卓美
Source: klug
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