14日のロンドン市場は、ドル買いが先行。ドル円は東京午前に107円台乗せから107円台半ばへと一気に上昇した。ロンドン朝方には高止まり商状となったが、ロンドン勢もドル買いから参入する。ドル円は108円手前での攻防戦が続いたが、米債利回りが一段と上昇したことで108円ちょうどの売り注文をこなして一時108.16レベルまで買われた。108円台での取引は6月3日以来。取引中盤にかけては107.70近辺まで押し戻される場面があったが、引き続き東京タイムよりもドル高水準を維持している。
欧州通貨ではポンドドルの売りが先行。1.25割れから1.2464レベルまで下押し。先週の10日以来の安値水準をつけた。これに続いてユーロドルも下落。1.08台が重く、一時1.0729レベルまで下落。1月6日以来のドル高・ユーロ安水準をつけた。取引中盤にかけてはドル買いは一服しており、ポンドドルは1.25台前半、ユーロドルは1.07台後半に買い戻されている。
トランプ政権関連などで目立ったニュースはでていない。ドル相場は、米債利回りをにらんでの値動き主導の展開となっている。10年債利回りは2.3006%、2年債利回りは1.0125%まで急上昇した。10年債は昨年12月31日以来の2.3%台、2年債は今年1月6日以来の1.01%台をつけた。
この日発表された9月のユーロ圏鉱工業生産は前回からの伸びは鈍ったが、予想ほどは落ち込まず。ユーロ相場にとっては反応しにくい結果だった。前月比は-0.8%、前年比は+0.2%だった。
コンスタンシオECB副総裁は、世界は未曾有の不透明感に直面、欧州は米国経済成長の恩恵を十分に受けていない、などとしており、米国のトランポノミクスへの警戒感を示していた。欧州株は序盤は堅調だったが、次第に上げ幅を縮小。イタリア株などはマイナスに転じており、やや力強さに欠ける動きになっている。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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