15日のロンドン市場は、ポンドが下落した。この日発表された7月の英消費者物価指数が予想を下回ったことが背景。前月比-0.1%と事前予想変わらずを下回った。前年比の伸びは+2.6%と事前予想+2.7%に届かず。コア前年比は+2.4%と事前予想+2.5%を下回った。ポンド相場はこの結果を受けて下落。ポンドドルは発表直前に1.2950近辺まで反発していたが、発表後には1.2911レベルまで下押し。その後売りは一服したが、取引中盤にかけて1.29台を割り込むと1.2867レベルまで下値を広げた。この日の高値から100ポイント超の大幅下落となった。ポンド円も下落。発表直前には143円台に乗せたが、発表後は142.50割れへと下落した。その後142.10近辺へと一段安。東京市場での上昇を消した。ユーロポンドは0.9070近辺から0.91台に乗せた。
その他の物価指標は、7月の英小売物価指数は前月比+0.2%、前年比+3.6%など事前予想をわずかに上回った。6月の住宅価格指数は前年比+4.9%と事前予想+4.3%から上振れ。ただ、ポンド相場の影響を受けやすい生産者物価指数・仕入は前月比変わらず、前年比+6.5%の鈍化が著しかった。市場では昨年の英国民投票を受けたポンド安の影響が次第に減衰してきているとの見方もでてきていた。
その他主要通貨では、東京市場からの円売りが一服している。ドル円は110円台前半での取引。高値を110.48レベルまで伸ばしたが、110.50近辺は重く、110円台前半で売買が交錯している。 ユーロ円は130.04レベルの高値をつけたあとは売りが優勢。一時129.40台まで反落した。その後は欧州株高をにらんで下げ渋りも、130円台には届いていない。ユーロドルは序盤に1.1780近辺から1.1720近辺まで下落。その後は英物価指標を受けたポンド売り・ユーロ買いが下支えとなる面もあったが1.1台半ばで取引は落ち着いており、米小売売上高の発表待ちモードになっている。ドイツの第2四半期GDP速報値は前期比+0.6%と予想をやや下回ったが、前年比(季節調整済)は+2.1%と予想を上回っており、反応しにくい結果だった。
その他市場は、欧州株は小幅続伸。北朝鮮リスクの後退が引き続き好感されている。一方、NY原油先物は47ドル台前半へと軟化。米シェールオイル増産が重石となっている。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
コメントを残す