【ロンドン市場】前日のドル買いにやや調整も、あすのイベント控え方向性希薄

 19日のロンドン市場では、前日のドル買いにやや調整も、あすの米大統領就任式のイベント控え方向性は希薄になっている。

 ドル円は序盤に上値を試し、114.97レベルまで上昇。しかし、115円台には届かず114.40近辺まで反落。米10年債利回りの前日終値水準を挟んだ上下動に沿った値動きとなっている。NY序盤にかけては114円台後半での揉み合いに落ち着いている。前日のNY後半からのドル高水準は維持した形。

 ドル相場はややドル安方向への動き。ポンドドルは1.2260近辺まで小幅に下押しされたあとは、買いが優勢になった。一時1.2340近辺まで高値を伸ばしている。ドル円が114円台後半で揉み合うなかでポンド円は140円台後半から141.58近辺まで上昇する場面があった。ポンドは対ユーロでも堅調。この日のダボス会議でメイ英首相が講演。英国は自由貿易を主導する役割を担うつもり、英国は複数の国と貿易交渉を始めている、などと前向きの内容だった。ただ、一部の英金融機関は人員をロンドンから欧州大陸の主要都市に振り向けると報じられており、今後の影響には注意が必要に。

 ユーロドルもポンドドルに連れ高。1.0640近辺での揉み合いから1.0671近辺まで上昇した。ユーロ円は121円台後半から122.34近辺まで上昇。前日の値動きの調整の面が強かったようだ。このあとはECB理事会の結果発表が予定されている。前回12月会合でQE期間の延長と規模の減額が発表されており、今回はその効果を見守るとの見方が広がっている。注目はドラギECB総裁会見となる。市場では最近のドイツのインフレ上昇にどのような認識が示されるのかが最大の関心となっている。前回はテーパリングは議論されなかったとしていたが、今回はどうか。

 資源国通貨はまちまち。オセアニア通貨が対ドル、対円ともに堅調に推移。豪ドル/ドルは0.7520近辺から一時0.7574近辺まで上昇。豪ドル円は86円台前半から86.70近辺まで買われた。ただ、欧州株は総じて小安く推移しており、NY原油先物は米週間石油在庫統計を控えて模様眺め。リスク動向をにらんだ値動きにはなっていない。一方で、カナダドルは軟調。ドルカナダは1.3280台へと小幅に前日来の高値を更新。カナダ円は86円台半ばから86.15近辺まで反落。前日のカナダ中銀金融政策発表後の会見で、ポロズ中銀総裁が利下げの選択しが残っておりと発言しており、カナダ売りを誘っていた。まだ、その影響が残る値動きとなっていた。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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