14日のロンドン市場では、円高の動きは一服している。東京午後に米安全保障担当のフリン米大統領補佐官がロシアとの関係を受けて辞任した。ドル円は113円台後半から前半へと下落した経緯があった。
ロンドン市場でも、その流れを受けて早朝には113.27レベルに安値を広げた。その後は買い戻しが入るが113.60近辺までと限定的。取引中盤には113.25レベルに再び下値を広げ、113円台前半での揉み合いに落ち着いた。欧州株や米株先物は前日終値付近での小動きに終始している。NY原油先物は52ドル台後半から53ドル台前半へと下げ渋り。日本時間午前零時に始まるイエレンFRB議長の半期議会証言を前に取引手控えムードが広がっている。
欧州通貨ではポンド安が目立っている。この日発表された一連の1月英物価統計を受けて売られた。消費者物価指数は前月比-0.5%と前回の+0.5%からマイナスに転じた。前年比は+1.8%と高い伸びを示したものの、事前予想+1.9%には届かず。小売物価指数も同様の傾向だった。ポンドドルは1.25台前半から一時1.24台前半まで急落。ポンド円も142円台前半から140円台後半まで売り込まれた。その後は下げ渋っているが、ポンドドルは1.24台後半、ポンド円は141円台後半までと下げ幅の半分程度の反発に留まっている。ただ、生産者物価は依然として高インフレ率となっており、今後のインフレ圧力上昇の図式には変化は見られていない。
ユーロ相場は、神経質に上下動も方向性はハッキリしない。ユーロドルは買いが先行し、1.0635近辺に高値を伸ばした。その後は1.06台を維持しつつ、揉み合いとなっている。ユーロ円は120円台での振幅。この日のレンジを120.22-120.70に広げているが方向性は希薄。この日発表された経済統計結果はやや弱めだった。2月独ZEW景況感指数は10.4と事前予想15.0から下振れ。第4四半期の独GDPは+0.4%と予想+0.5%には届かず。ユーロ圏の第4四半期GDP改定値は、前期比+0.4%、前年比+1.7%とそれぞれ事前予想を0.1%ポイント下回る伸びに留まった。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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