11日のロンドン市場は、ポンド買いが先行している。この日行われるブロードベント英中銀副総裁の講演を控えて、市場では早期利上げへの思惑が広がっていることが背景。同副総裁はこれまで利上げなどに関する態度表明を行っておらず、きょうの講演で仮にタカ派色を強めるようだと、次回8月の英中銀スーパーサーズデーで利上げ票が優勢に傾くとの観測が広がっている。
ポンドドルは1.2870-80レベルでの揉み合いを上放れて、一時1.2927レベルまで上昇。ポンド円は147円台前半から147.78近辺まで買われた。ユーロポンドも0.8845近辺から0.8810台まで下押し。
米格付け会社S&Pは、2019年央まで英中銀の利上げは見込まれない、2017年の英成長率は1.4%に鈍化へ、英国の実質賃金の低下が家計支出を抑制、2017年の英成長率は1.4%に鈍化へ、など英経済について慎重な見方を示していた。しかし、市場の反応は限定的。
その他主要通貨は小動き。ドル円は序盤に114.48レベルまで高値を伸ばしたが、その後は114.30付近での揉み合いが続いている。ユーロ円は130.42レベルの高値をつけたあとは130.25-30レベルに落ち着いている。
欧州株が序盤の上昇から下落に転じており、比較的底堅い独DAX指数もほぼ上げを消している。また、NY原油先物は序盤に44ドル台後半まで上昇したあと、44ドル割れへと反落。リスク動向に敏感な資源国通貨を圧迫している。豪ドル円は87円台乗せから87円割れへ、カナダ円は89円乗せ手前まで上昇も、取引中盤には88円台半ばへと反落。NZドル円は82円台後半から半ばへと下押し。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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