【ロンドン市場】ポンド堅調、ドル売り優勢も前日の調整の範囲内

 25日のロンドン市場では、ポンドが堅調だった。ポンドドルは1.2550近辺にストップ注文があったもようで、この水準を上回ると1.2598近辺まで高値を伸ばした。ポンド円はロンドン序盤に142円割れとなる場面があったが、その後は買いが優勢となり、一時143円台を回復。対ユーロでもポンド買いが優勢だった。

 前日には英最高裁からEU離脱手続きには議会の承認が必要との判断が示されており、ポンド相場が神経質に上下動していた。結局は、ポンド買いが優勢となっており、きょうの買いもその延長線上となっている。取引中盤にはメイ英首相がEU離脱計画に議会の要求盛り込むこと受け入れ、と報じられていた。また、この日発表された英CBIの1月製造業受注指数は5と前回の0や事前予想2を上回った。2015年2月以来の高水準。3ケ月連続の改善となった。ただ、指標への反応はほとんど見られなかった。ポンドは政治相場化しているようだ。

 その他通貨にもドル売りの動きが優勢になっている。ユーロドルは1.0710近辺でサポートされると、ポンドドルとともに反発。取引中盤には1.0770近辺へと上昇しており、前日NY市場での下げを戻す動きとなっている。1月のドイツIfo企業景況感指数は109.8と事前予想111.3や前回の111.0から予想外の低下。しかし、ユーロ売りの反応はみられなかった。期待指数が低下しており、ドイツの政治面での不透明感などが影を落としていたようだ。

 ドル円は序盤は揉み合い商状。113.40から113.80レンジでの取引が続いた。欧州株は堅調に推移しており、ユーロ円やポンド円などクロス円は堅調な動きをみせた。ただ、取引中盤には米債利回りの低下とともに113.04近辺まで下落しており、クロス円も序盤の上げを消す動き。ただ、いずれもレンジ内での取引となっており、方向性はみえづらい。

 豪ドルは反発。豪ドル/ドルは0.7510近辺まで下値を広げたが、その後は買い戻しが続いており、0.7575近辺まで上昇。豪ドル円は85.50割れからは下げ渋っているが、ドル円の上値の重さもあって戻りは限定的。この日発表された第4四半期の豪州消費者物価の下振れで豪ドル売り圧力が強まった経緯がある。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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