30日のロンドン市場は、ドル高と円安が先行した。その後は次第に値動きが落ち着いている。前日の米株式市場の上昇を受けて欧州株は堅調に取引を開始。トランプ米大統領が前日の声明でこれまでのような感情的な発言を封印しており、さらに米消費者信頼感指数が好調だったことが背景。市場では北朝鮮ミサイル発射を受けたリスク警戒ポジションが巻き返されている。
ドル円は序盤に110.17レベルに高値を伸ばした。その後は欧州株の上げ幅縮小や米債利回りの上昇一服で109.80台へと押し戻されている。ただ、東京市場での円安・ドル高水準は維持している。米10年債利回りは2.13%から2.15%で上下動しており、目立った方向性は示していない。ドル指数は92台を回復。前日の91台までの低下の動きは一服している。
ユーロドルは軟調。序盤に1.1970近辺から一時1.1939レベルまで下押しされた。前日に1.2070レベルの高値をつけたあとは売りが継続している。ただ、足元では一段安の動きはみられず、1.1940-50レベルの安値圏で揉み合っている。ユーロ円は序盤に131.71近辺に高値を伸ばしたが、その後は131.15近辺まで反落。東京早朝からは上に往って来いとなっている。
ポンドドルは序盤に1.29台を割り込み、1.2896レベルまで安値を広げた。その後は神経質な面をみせつつも1.29台前半での取引に留まっている。一方、ポンド円は高止まり。序盤に142.24近辺に高値を伸ばし、その後も142円を挟む水準で推移している。きょう訪日したメイ英首相は、EU離脱交渉で悪い取引ならば合意しないほうがベター、とEU交渉に臨む強気姿勢をアピールしていたが、ポンド相場は反応薄だった。7月の英住宅ローン承認件数は6.87万件に増加。一方、同消費者信用残高は12億ポンドと前回6月の14億ポンドから減少した。
豪ドル/ドルは0.7950台での取引。東京午前には7月の豪住宅建設許可件数が予想ほど落ち込まなかったことを好感して0.79台半ばから0.80台手前まで買われた。しかし、その後は売り戻しの動きとなり、ロンドン市場では再び0.7950近辺と往来相場になっている。豪ドル円は87円台後半から87.30台まで反落。東京午前の上昇を消している。ただ、前日からは円安・豪ドル高の水準を維持している。
取引中盤は値動きが鈍っており、このあとのNY時間に発表される米ADP雇用統計や米GDP改定値などの結果を見極めたいとのムードが広がっている。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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