【ロンドン市場】ドル売り圧力継続、英中銀会合でポンドは下落

 2日のロンドン市場では、ドル売り圧力が継続している。前日の米FOMCでは次回利上げの示唆がみられず、ドルが売られていた。きょうもその流れが続いており、ドル相場は全面安となっている。

 ドル円はロンドン序盤に112.88近辺まで下げ渋る場面があったが、113円台には届かず再び軟化。ロンドン中盤にかけては112.24近辺まで下値を広げている。

 その他通貨では豪ドル/ドルの上昇がドル安を牽引。ロンドン市場では0.76台前半から0.76台後半へと上昇している。この日発表された豪州の貿易黒字が過去最高を記録したことで、東京午前には0.75台後半から一気に0.76台前半へと買われた経緯がある。

 ユーロドルも堅調。1.0775-80レベルでサポートされると、1.0819レベルまで高値を伸ばした。ただ、ドル安の流れのなかでは値動きは限定的だった。12月のユーロ圏生産者物価は予想を上回る伸びを示したが、特段の反応はみられなかった。対円ではやや売りが優勢。序盤に122円手前まで買われたが、その後は121円台半ばへと反落している。

 この日はポンド相場が激しく振幅。英中銀が政策金利ととにもインフレ報告、議事録を発表。その後にカーニー英中銀総裁が会見を開くスーパーサーズデーだった。ポンドドルは事前に買いが先行し、1.2706レベルまで高値を伸ばした。その後は英中銀発表を控えて1.26台前半へと売り戻された。

 英中銀は予想通り政策金利と資産買入枠を全員一致で据え置いた。注目のインフレ報告では、成長見通しが引き上げられており、ポンド買いに反応する。しかし、インフレ見通しがやや引き下げられており、カーニー総裁会見ではEU離脱の不透明感の指摘もあった。ポンドは急速に下落している。ポンドドルは1.27近辺に上昇後、1.26割れから1.25台半ばへと下落。ポンド円は142円台半ばから141円割れへ。ユーロポンドは0.85台前半から0.86台乗せへとポンド安が進行している。
 
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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