5日のロンドン市場は、ドル買いが優勢。ドル円は113円台後半へと上昇、ユーロドルは1.13台前半、ポンドドルは一時1.29台割れなどへと下落している。
昨日は米国が独立記念日の祝日となり、株式市場や債券市場が休場となり、手掛かり難だった。ロンドン序盤には取引が再開された米国債利回りが上昇、ドル買いの圧力となっている。10年債利回りは2.32%台から2.35%台へと上昇。ドル円は113.20-30レベルから一気に上昇、113.50レベルの売りをこなすと、その後は113.69レベルまでジリ高となった。ドル円相場にとっては東京朝方の北朝鮮関連の報道で一時円が買われたが113円割れでは買いが優勢になり、ロンドン朝方には113円台前半で東京早朝の下げを戻した経緯があった。ショートカバーの動きもあってドル円の買いが先行した面もあったようだ。
クロス円はロンドン序盤にドル円とともに買われた。ユーロ円は一時129円台乗せ、ポンド円は146.80近辺に、豪ドル円は86.55近辺まで高値を伸ばした。欧州株が小高く推移したことも円売り材料となったもよう。北朝鮮リスクに関連して、ムーディーズは韓国のソブリン格付けの据え置きを発表しており、ひとまず地政学リスクは落ち着いた。
その後はドル買いの面が強まった。NY原油先物が47ドル近辺から46ドル台前半へと急反落し、ドル買いを後押しした。ユーロドルは1.1350-60レベルから一時1.1313レベルまで下落。ポンドドルは1.29台前半での振幅から一時1.29割れまで下押しされた。
この日発表された5月のユーロ圏小売売上高や一連の非製造業PMIは良好な結果で、特段のユーロ売り材料とはなっていない。クーレECB理事が外貨準備関連の会見を行うなかで、政策変更については議論されていない、と発言したことに敏感に反応したとの見方もあった。
ポンドに関しては、6月の英非製造業PMIが予想をやや下回っており、素直にポンド売りに反応していた。ただ、事前にドル買い圧力とともにポンドドルに売りが進んだことで、一段の下げ幅は限定的。対円や対ユーロではポンドは堅調さを維持している。
このあとのNY市場では、まず休場明けの米株式市場の動向が注目される。ナスダック指数の調整圧力が継続するかどうか。また、NY市場後半には6月FOMCの議事録が公表される。バランスシート縮小の開始時期などに市場の関心が集まっているもよう。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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