【ロンドン市場】ドルは買い戻し優勢、ポンドは英最高裁判断で上下動

 24日のロンドン市場では、全般にドルが買い戻されている。前日はトランプ政権の保護主義的な通商政策への警戒感や、次期財務長官のドル高けん制ともとれる発言などでドル安が優勢だった。ドル円は東京早朝に112.50付近まで下押しされる場面があった。しかし、その後は買い戻しの動きが優勢になっている。ロンドン早朝には113円台にしっかりと乗せており、そのままジリ高の動き。。ロンドン中盤にかけては113.48近辺まで本日の高値を伸ばした。ユーロドルは1.07台半ばから一時1.0725近辺まで下押しされた。豪ドル/ドルは0.75台後半から一時0.7554レベルまでの下げ。ただ、いずれも前日のレンジを辿る範囲に留まっており、ドル安調整の域はでていない。

 クロス円は総じて下げ一服。ユーロ円は121円台前半から121円台後半へ、豪ドル円は85円台前半から85円台後半へと水準を戻している。欧州株は前日の下げから反発している。

 この日の波乱材料は英最高裁のEU離脱に関する判決。日本時間午後6時半過ぎには、議会の承認が必要との判断が下された。ポンド相場は、まず買いで反応する。しかし、スコットランドや北アイルランド議会の承認は必要ないと全会一致で決定されており、ポンドは売りに転じた。事前にメイ英首相演説で議会の採決をとると明言していたことも、判決のショックを吸収していたようだ。

 ポンド円は一時142円台乗せも、すぐに反落して一時141円割れへと下落。ポンドドルは1.25台前半に上昇後、1.24台前半へと下値を広げている。神経質な上下動も、全般的にポンド売りが優勢になっている。英首相報道官は、きょうの判決について3月末のEU離脱通知には影響しない、としていた。今日の判決で、EU離脱手続きへの不透明感がひとつ払拭された格好となったようだ。 

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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