【ロンドン市場】ドルが全面高、ドル円一時118円台後半に上昇

 15日のロンドン市場は、ドルが全面高となっている。前日の米FOMCで来年の利上げ見通しが2回から3回に引き上げらており、利上げペースの加速がドル買いを再燃させている。

 序盤はドル円の上昇が主導した。117円台半ばでの揉み合いを上放れて118円台に乗せる。欧州株の上昇もあって、円安圧力も加わり、ドル円は118.66レベルまで上伸。2月3日以来のドル高・円安水準となった。この動きと平行してクロス円も買われた。ユーロ円は123円台前半から一時124円台乗せ、ポンド円は147円台前半から148円台前半へと上昇。原油安で資源国通貨の上値は重かったが、豪ドル円は87円台後半、カナダ円は89円手前、NZドル円は83円台後半へと高値を伸ばしている。

 取引中盤にかけてはドル高の動きが広がった。ユーロドルが1.0470近辺のサポートを割り込むと、一時1.0405近辺まで急落。この動きがその他主要通貨にも波及してドルが全面高となった。英中銀は金融政策を全員一致で決定。ややタカ派方向への思惑もあったが、英中銀は経済見通しに応じて上下どちらにも対応すると中立スタンスを保持した。これでポンドドルが1.25割れから1.2455近辺まで下落。ドル指数は2003年以来のドル高水準となっている。

 ドル主導相場となると、序盤の円安の動きは一服。欧州通貨が下落する動きに、ユーロ円やポンド円もロンドン序盤の上昇を消している。ユーロ円は124円近辺から123円ちょうど近辺へ、ポンド円は148円台前半から147円台前半へと反落した。このアオリを受けて118.66レベルまで一時買われたドル円も、118円を割り込む水準まで一時押し戻された。

 この日発表された英小売売上高、独仏ユーロ圏のPMIはいずれも景気回復の底堅さを示していたが、ドル買い圧力のなかで、ユーロやポンド買いの反応はほとんどみられなかった。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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