インドが秘める、オンライン取引の巨大マーケットとなるポテンシャル

インドでは現在、95%の取引は現金で行われている。そして、決済サービス大手MasterCardはインドにおけるビジネスに大きな投資を行おうとしている。2015年に同社はインドに技術センターを開設した。

 

同センターは政府が主導する現金を使わないトランザクションに焦点を当てており、インドのスタートアップのエコシステムと共に動いている。オペレーションと技術担当であり社長でもあるRob Reeg氏はHrishikesh Joshi氏のインタビューで彼の計画と見解を述べている。以下はインタビューの抜粋。

 

過去一年間の技術センターの変化について教えてください。

 

昨年、私たちはインドに2つの開発センターを開くために2億5000万ドルの投資を行いました。プネーにある拠点は当初の計画よりも大きく成長しています。プネーとヴァドーダラーの拠点では、1800人の従業員を抱え、MasterCardの個人認証のような先端技術製品に取り組んでいます。

 

決済ウォレットおよびUPIはMasterCardにとって試練となり得ますか?MasterCardに何らかのインパクトは?

 

UPIは単なる決済プラットフォームです。インドのような国では95%の取引は現金で行われます。これから起きる出来事は進化です。更なるインドのデジタル化が必要であり、私たちにとってはいかなる競争も長期的には私たちを利する結果となるため歓迎です。市場には誰もが参加できる余地があり、それこそが決済ウォレットが成功している理由です。

 

インドにおけるクレジットカードの普及についての見解は?またMasterCardの取り組みはそれを促進していますか?

 

私たちは異なる市場とセクターを探しています。インドでは現金以外で行われる取引はたった5%です。そこには大きな可能性があります。私たちは2つの異なる方法に取り組んでいます。1つ目は低コストの受理であり、2つ目はあらゆる用途でのコンタクトの必要ないトランザクションです。私たちは安全で便利なトランザクションのエコシステムを創ろうとしており、政府のイニシアティブと協業することに焦点を当てています。

 

例えば、私たちはインドのもっとも大きな商業銀行の1つであるCentral Bank of Indiaと共にNational Skills Development Corporationsの支出プログラムに取り組んでいます。これらのトランザクションはMasterCardとRupayによってのみ行われています。加えて、私たちは奨学生がプリペイドカードで振込を受け取ることのできるChhattisgadh Student Scholarshipプログラムも管理しています。また、インドの工業を支えているSMEセクターにも政府と消費者の後援を受けて焦点を当てており、SMEは電子的な支払いを喜んで行っています。基本的に世界のどのような場所においても競争はイノベーションを促進すると私は考えています。

 

ブロックチェーン技術から得られる利益は?またMasterCardはその技術を利用しようとしていますか?

 

興味深い技術であり、私たちもそれに取り組んでいます。私個人としてはビットコインには注目していませんが、ブロックチェーン技術には注目しています。二つのパイロットプログラムを運営しており、一つは完了しており、もう一つは継続中です。最初のパイロットプログラムはウォッチングソリューションですが、まだブームのごく初期段階にあると考えています。私たちのようなに人々のお金と情報を扱う企業にとっては、ブロックチェーンのセキュリティの面は多少骨の折れる課題です。ブロックチェーン技術のコンセプトは非中央集権的なシステムを作成することにあり、セキュリティは最優先事項ではないためです。

 

ブロックチェーンは透明性が高く、高速でより安全と言われていますが?

 

それが、これらのパイロットプログラムが私たちの理解を助けてくれる理由です。大規模な分散型の環境に適用することが重要です。私たちは顧客アドバイザー委員会を作り、ブロックチェーンにおけるいくつかのユースケースについて議論を行う予定です。

 

インドのスタートアップエコシステムに対してどのような貢献をしていきますか?

 

私たちはスタートアップたちに対していくつかの方法で投資を行っています。様々なレベルと形態における提携を40~50のスタートアップと結んでいます。インドは非常に活気のあるスタートアップ市場です。MasterCardは中小企業のためのオンライ決済ゲートウェイソリューションRazorpayに投資を行っています。今後もそのような企業に対する投資を継続していく考えです。私たちのプログラムは設備やメンタリング、オフィススペース、シードファンドを提供しています。私たちの『スマート・パス』プログラムでは世界中のスタートアップと提携し、彼らのビジネスを大きくすることを支援しています。このプログラムは企業がMasterCardのグローバルなエコシステムにアクセスできるようにし、MasterCardと顧客との関係を通して新しい市場に進出できるようにするものです。

インドが秘める、オンライン取引の巨大マーケットとなるポテンシャルCoinPortalで公開された投稿です。

Source: Coin Portal

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です