インタビュー:Blockchain.info 共同創業者 ニコラス・ケーリー氏

Blockchain.info は、ビットコインのウォレット・サービスデータ分析サービスを提供する企業。今回、編集部は同社の共同創業者ニコラス・ケーリー氏にお話を伺った。

 

現在Blockchain.infoのウォレット利用数は850万以上になり、また新規ウォレット開設数は毎週10万ほどにも及ぶという。また、Blockchain.infoのサイトでは最近のトランザクション、マイニングされたブロック数、統計や開発者向けのリソースなどを見ることができる。同社はブルームバーグなどにこうしたビットコインのブロックチェーン関連資料を提供する「データテック企業」でもある、とケーリー氏は話す。

 

現在のブロックチェーンの状況をどう見ていますか?

 

「昨年あたりから金融機関がテクノロジー発展の速さに対応しようとブロックチェーンについてさまざまなアプローチをしています。中にはとてもユニークな方法もあります。そもそものブロックチェーン技術とは第三者を必要としないトラストレスなシステム構築を目的にしたものでした。金融機関のブロックチェーン開発はビットコインなどのパブリックなブロックチェーンとは志向の異なるものですが、サービスの健全な競争は常に消費者にとってはウェルカムです。まだとても新しい技術であるため、競争しながら成長していくことはポジティブなことと認識しています」

 

アメリカや各国の法規制は今後どうなると思いますか?

 

「金融機関を通した送金や決済などは、これまで透明性のあるものではありませんでした。政府はブロックチェーンがもたらすお金の動きの透明化は歓迎だと思います。アメリカ、EU、イギリス、香港の行政はイノベーションに対して積極的な姿勢であり、先行きは明るいと思っています。また、銀行を立ち上げることはハードルが高いけれど、ソフトウェアの立ち上げは比較的容易であるため、アメリカでもイギリスでも多くのスタートアップが生まれ始めています。こうした技術の進歩に法規制も対応していくと見ています」

 

Thunder Networkのリリースはいつ頃でしょう?

 

「ビットコインのスケ―ラビリティの問題は、Blockchain.infoにとっても大きな関心ごとです。トランザクションのスピードが遅くなることは、ウォレット・サービスにとっても重要なことだからです。個人的には2MB、4MBなどの数字は気にしませんが、とにかく安全に1ブロックのサイズが大きくなることを望んでいます。

 

短期的にはSegwitというスケ―ラビリティへの対応策が現在進行されていますが、Blockchain.infoではThunder Networkという解決策を開発中です。これはペイメントチャネルをノード間でやりとりするもので、もしも実装できれば100,000~125,000/秒の処理能力を可能にできると考えています。現在のビットコインは6/秒であることを考えると飛躍的な進歩です。この数字は、VISAの4倍の処理能力でもあります。

 

Segwitは正式なリリースのタイミングをまだ公表していませんが、来年2017年の第一四半期(1~4月)の間のリリースを目指していると聞いています。Thunder Networkは現段階ではα版のため未成熟ですが、今年大変な進歩がありました。SegwitがリリースされたらThunder Networkも可能な限りすぐにリリースできるようにと開発を進めています」

インタビュー:Blockchain.info 共同創業者 ニコラス・ケーリー氏CoinPortalで公開された投稿です。

Source: Coin Portal

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