14日のロンドン市場は、円売りが広がっている。背景としてリスク動向の回復がある。この日発表された中国の9月消費者物価と生産者物価指数がいずれも予想を上回ったことで、前日に不安感を広げた中国経済の先行きにやや安心感がでていた。また、NY原油先物が時間外取引でも高値を広げ、51ドル近辺で取引されていることも資源株などの買いにつながっている。欧州株は大幅高となっており、各国の主要株価指数は1%超高が相次いでいる。
ドル円は東京市場からの上昇が継続。東京午後に104円に乗せた後、ロンドン市場でもジリ高の動きとなって104.41レベルに本日の高値を伸ばした。
豪ドルやカナダドルも一貫して買われている。豪ドル円は78円台後半での揉み合いから再び買われ、79円台に乗せると79.60近辺へと高値を伸ばした。このところのレンジ上限を上回り、買いが勢い付く格好になっている。豪ドル/ドルはいったん0.7570近辺に沈んだが、再び買われて0.76台前半に高値を伸ばしている。カナダ円は78円台後半から79.30近辺へと一段高。ドルカナダは1.32ちょうど付近での揉み合いから1.3150近辺まで下押し。
一方、ユーロやポンドなど欧州通貨は序盤は上値が重かった。ユーロドルが1.1004レベルまで下落、ポンドドルが1.2169レベルまで下落するなど、ドル買いが先行する。ユーロ円は114.80-90レベル、ポンド円は126.70から127.30レベルで方向感に欠ける取引。しかし、取引中盤には円安方向に動きだし、ユーロ円は一時115円台乗せ、ポンド円は127.90近辺に高値を伸ばした。ただ、NY序盤には再びドル高圧力が再燃してきている。
カーニー英中銀総裁は、インフレのオーバーシュートをある程度容認するとの姿勢を示した。失業増に対応することが主旨だという。この発言を受けて、ポンドが買われる場面があった。8月の英建設支出は前月比マイナス1.5%と市場予想横ばいを下回った。前回7月は横ばいからプラス0.5%に上方修正された。この指標にはややポンド売りの反応がみられた。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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