【ロンドン市場】週末を控えて方向性に欠ける、ポジション調整と株式にらんで

 23日のロンドン市場は、方向性に欠ける取引。週末を控えてポジション調整の動きが見られる一方で、株式などリスク動向に反応する面もあった。

 序盤はドル安・円安方向への動きが優勢。欧州株が小安く取引を開始したが、為替市場ではポンド買いが先行する。ポンドドルは1.27近辺から1.2744レベルまで上伸。前日高値を上回って、ショートカバーの動きが誘発されたもよう。ポンド円は141円台前半から一時141.90近辺まで買われた。ユーロや豪ドルも堅調。ユーロドルは1.1188レベル、ユーロ円は124.46レベルに本日の高値を更新。豪ドル/ドルは0.7583レベル、豪ドル円は84.34レベルに本日高値を更新した。

 しかし、取引中盤にかけて値動きは失速。欧州株が下げ幅を拡大、米株先物が下げに転じる動きを受けて、クロス円の上値が抑えられている。ユーロ円は124.15近辺、ポンド円は141.50割れ、豪ドル円は84.10近辺まで反落。ロンドン朝方の水準へと押し戻された。対ドルでもドル安の動きは一服。

 ドル円は111円台前半での取引に終始している。そのなかで、111.15レベルまでわずかに本日安値を広げる場面があった。今週は111円台での取引が続いており、週末にかけてもモメンタムは低調になっている。

 ユーロ相場にとっては、ドイツやユーロ圏のPMIが発表されたが、目立った反応は示していない。6月のユーロ圏製造業PMI速報値は57.3、同非製造業PMI速報値は54.7だった。予想からの強弱はあったものの、経済活動の拡大を示す50超の水準が続いている。

 このあとのNY市場では、カナダ消費者物価指数、米新築住宅販売の発表。ブラード・セントルイス連銀総裁、メスター・クリーブランド連銀総裁、パウエルFRB理事などの講演が相次ぐ。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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