【ロンドン市場】静かな揉み合いからややドル安方向へ

 23日のロンドン市場は、静かな揉み合い相場からドル安方向への動き。前日の米国株がダウ平均が9連騰で最高値更新も、ナスダック指数やS&P500指数は連騰がストップしたことで、日本株やアジア株も方向感に欠ける取引となっていた。欧州株式市場でも高安まちまちで、値幅は限定的。リスク動向からはの手掛かり難となっている。市場ではトランプ減税策の具体的な内容を見極めたいとのムードもでてきているもよう。

 そのなかでポンド相場が堅調に推移している。シティとユーガブの調査による長期インフレ期待(5-10年間)が3.2%と従来の3.0%から上昇、2014年1月以来の高水準となったことが材料視されているもよう。ポンドドルは1.24台半ばでの揉み合いを上放れて1.25台に接近、ポンド円は140円台後半から141円台乗せへと水準を上げている。

 NY朝方にかけて米債利回りが低下傾向をみせている。10年債利回りは2.41%台から2.39%台へと低下。ドル円は113.10-30レベルでの揉み合いが続いていたが、一時112.84近辺まで下押しされている。ユーロドルは1.0540近辺まで下押しされたあと、1.0570近辺の上抜けを試す動きに。豪ドル/ドルは0.77ちょうど付近での揉み合いから0.7715近辺へと高値を伸ばしている。

 欧州政治情勢は依然として混沌としている。ただ、フランス大統領選については、過度の警戒感は落ち着いてきているようだ。きょうの独仏10年債利回りスプレッドは71bpとなっており、前日のこの時間帯での82bpから縮小している。昨日のNYタイムに、仏民主運動バイル氏がマクロン氏に共闘を提案、と報じられた。これがマクロン氏優位との期待につながっていた。きょう発表されたオピニオンウェイ調査による支持率は、第一回目投票はルペン氏26%、マクロン氏22%、フィヨン氏21%、決選投票はマクロン氏対ルペン氏が60%対40%(前日59%対41%)、フィヨン氏対ルペン氏は58%対42%だった。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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