【ロンドン市場】序盤にドル一段安も次第に値動き落ち着く

 29日のロンドン市場は、取引序盤にドルが一段安となった。その後はドル売り一服も、戻りは限定的。

 ドル円はロンドン早朝に116.23レベルまで一段安となった。116.50レベルの節目を割り込んで売りが活発となった。黒田日銀総裁が日経電子版とのインタビューで、デフレに戻る可能性ない状態になったと言えない、と述べていた。その後は116.50を挟んで神経質な取引が続いており、戻りは116.60近辺までと限定的。

 米10年債利回りが一時2.46%台まで低下し、ドル売り圧力を広げた面が強かった。ユーロドルは1.0440-50レベルから再び買われて、1.0480近辺に高値を伸ばした。ただ、1.05の心理的カベを前にして取引中盤には1.0450近辺に落ち着いている。ポンドドルは1.22台前半から1.2275近辺へと高値を伸ばした。取引中盤は1.2250近辺で取引されている。いずれも前日NY後半の流れを受けてドル売りが優勢だった。豪ドル/ドルは東京午後に0.72台に乗せてから、ロンドン序盤には0.7220近辺まで高値を伸ばした。

 ただ、ロンドン市場での値幅は限定的となっており、このあとのNY市場で発表される米新規失業保険申請件数や卸売在庫などの結果を見極めたいとのムードになっている。欧州株は小幅安に留まっており、それほどリスク回避ムードは強まっていない。ディフェンシブ銘柄などは買われている。NY原油先物は一時54ドル台を回復したが、おおむね53ドル台後半での取引となっている。きょうは米週間石油在庫統計が発表される。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug

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