23日のロンドン市場は、ドル買い主導の展開。ドル円は108円台に乗せている。きょうは目立った米経済指標発表に欠けており、米債動向が相場の手掛かりとなっている。米10年債利回りは2.96%台から一時2.9957%と3%の大台に迫る水準へと上昇。為替市場では全般的にドル買いの動きが広がっている。
ドル円は108円台前半での取引。序盤は資源国通貨が先陣を切ってドル買いが強まる。これに欧州通貨が続いた。ドル円は108円手前水準で売買が交錯して、しばらく揉み合った。しかし、ひとたび108円台に乗せると買いが加速して、108.28レベルに高値を伸ばした。2月13日以来のドル高・円安水準となった。欧州株や原油先物は目立った動きをみせておらず、米債利回り動向に反応している。また、一部報道で本邦生保がオープン外債投資を拡大する計画と報じられており、円売り材料となった面もあったもよう。
ユーロやポンドも対ドルで下落している。両通貨の下落スピードはシーソーのように入れ替わったが、いずれも売りに押されている。ユーロドルは1.23台が重く売りに押されて1.2225レベルに本日安値を更新。ポンドドルは1.40台前半から売りが再開すると1.40台割れから1.3950レベルまで下押し。ユーロ円は132円台半ばが重く、132円台前半での振幅に。ポンド円は151円台前半から一時151円割れとなったが、いずれも方向感に欠けている。この日発表された4月ドイツPMIは製造業、非製造業ともにやや上昇した。ユーロは対ポンドで買いが先行したが、ほどなく上げを消しており、ユーロ買いの動きは一時的だった。
豪ドルも対ドルで売りが先行。ロンドン朝方から売られており、0.76台後半から一時0.7634レベルまで下落。その後の戻りは限定的。豪ドル円は下に往って来い。序盤に82.50近辺まで下落したあとは、82.70台へと反発。NZドルも同様に、対ドルでは0.72台割れから0.7167レベルまで下落し、上値が重い。NZドル円は77円台後半で下に往って来い。
週明けは、特段の政治リスク関連の悪材料は報道されておらず、市場は一安心となっている。今週はECB理事会と日銀金融政策決定会合が開催されることから、市場の関心は金利動向に向きやすくなっているようだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
Source: klug
コメントを残す