3日のロンドン市場は、英中銀のスーパーサーズデーが注目された。
発表前は全般に静かな取引。ドル円は110.60-70レベル、ユーロドルは1.1850挟み、ユーロ円は131円ちょうど挟みの水準での揉み合いに終始している。6月のユーロ圏小売売上高が予想を上回る伸びを示したが、ユーロ相場は反応薄だった。欧州株は取引開始時に小安かったが、次第にプラスに転じる動き。
そのなかで、ポンド関連は神経質に振幅。7月の英非製造業PMIが53.8と事前予想53.6および前回6月53.4をやや上回ったことに買いで反応。ポンドドルは1.32台前半から一時1.3267レベルは、ポンド円は146.20-30レベルから一時146.80近辺まで買われた。やや過剰反応の面もあり、その後は発表前に水準へと押し戻されている。資源国通貨は原油動向をにらんだ動き。NY原油先物はロンドン序盤に49ドル台前半へと下落、資源国通貨を圧迫した。しかし、値動きが反転し、49ドル台後半へと高値を伸ばす動きに資源国通貨も下げ渋った。ただ、値幅は限定的で、豪ドル円は87円台後半、カナダ円は87円台後半での取引に留まっている。
日本時間午後8時の英中銀発表でポンドが急落。ポンドドルは1.32台半ばから1.31台半ばへ、ポンド円は146円台半ばから145円台前半へと売り込まれている。ユーロポンドは0.89台前半から一気に0.90台乗せ。これが全般的な円高圧力にも波及しており、ドル円は110.30台、ユーロ円は130.70近辺、豪ドル円は87.50台へと下値を広げている。発表前の揉み合いから急速に動意付いた。
英中銀は政策金利据え置きを6対2で決定。フォーブス委員の退任で利上げ主張はサンダーズ委員とマカファティー委員の2名となった。市場では利上げ派が増える思惑もあったもようで、ポンド売りの一因となった。また、英中四半期インフレ報告では、2017・2018年成長見通しおよび2018・2019年賃金見通しなどが引き下げられている。2017・2018年インフレ見通しは引き下げられた前回5月と同水準だった。カーニー英中銀総裁は会見で、ポンド下落が実質所得を削減させた、弱い消費支出が成長のマイナス材料、目先の経済成長は引き続き低迷、などとした。一方、投資や貿易の回復で経済成長は加速するだろう、今後3年間で幾分かの引き締めが必要に、などと長期的な見通しも示していた。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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