【NY市場】米雇用統計受けリスク選好の動き ドル安・円安

 きょうのNY為替市場、この日発表された米雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)が30万人超の増加となるなど予想外の強さだった。一方で最近注目の平均時給は前年比2.6%と予想を下回る内容となっている。労働市場は強さを増しているものの、インフレ懸念は若干緩む内容ではある。

 ただ、利上げ確率はほぼ変わっていない。CMEがFF金利先物の取引から算出しているFEDウォッチでは、年内4回以上の利上げ確率が34%(前日34%)、3回が40%(前日39%)となっている。一方、2回の確率は低下した。

 ほどよい加減の内容とも言え、米国債利回りや株式市場、そして原油相場も急上昇しており、市場にはリスク選好の雰囲気が強まった。そのような中、為替市場はドル安・円安が優勢となっていた。

 ドル円は106円台後半。21日線が106円台後半に来ており、その水準での推移。21日線を超えて107円台に入ると戻り圧力も根強くあるようだ。

 ユーロドルは買い戻しが優勢となり、1.23ドル台を回復。ただ、前日のECB理事会を受けての急落の後遺症があるようで、上値では戻り売り圧力も強い。前日ブレイクした21日線が1.2335ドル付近に来ているが、その水準は上値レジスタンスが形成されている模様。

 ドル安・円安の反応の中、ポンドドルやポンド円も買い優勢となり、ポンド円は一時148.50円付近まで上昇し、21日線の水準まで上昇する場面も見られた。

 きょうはポンド自体の動意はあまり無いが、英国立経済社会研究所 (NIESR)が12-2月期のGDP予想を発表していた。前期比プラス0.3%、前回は0.4%に下方修正されていたが、1-3月期のGDPも10-12月期同様に低めの数字になりそうな気配も出ている。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

Source: klug

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