29日のロンドン市場は、欧州通貨主導で円買いが優勢になっている。ドル円も109円台が重い展開。
ドル円は序盤に109円台に乗せると、本日高値を109.06レベルに更新した。米10年債利回りが2.72%台に上昇する動きが後押しとなっていた。しかし、その後は再び108円台に反落。108.65-70レベルまで下押しすると揉み合いとなっている。109円台乗せは一時的に留まった。日本時間午後に日銀、財務省、金融庁が情報交換の会合を開いたが、市場動向を注視するなどに留まっており、円高けん制の強いメッセージは発せられなかった。欧州株が軟調なことやNY原油先物の反落などが重石となった面も。
ポンドなど欧州通貨が軟調。ポンドドルは東京午後には1.4150近辺が重くなり、ジリ安のとなっていた。ロンドン市場では1.41台を割り込むと、1.4058レベルまで安値を広げている。ポンド円は154円近辺から152.83レベルまで下押し。ポンドは対ユーロでも下落している。特段の材料はでていないが、この後開催される欧州27カ国による英国との離脱交渉方針の決定の会議を控えて、これまでのポンド買いポジションに調整が入る形となっている。
ユーロドルはロンドン序盤に米債利回りの上昇を受けて売りが先行したが、下押しは1.2390近辺までと東京市場での安値1.2385レベルには届かなかった。その後は1.2425-30レベルまでの買い戻しが入った。ただ、ポンドドルの下げにつれて上値も限定的。取引中盤には1.2382レベルに本日安値を更新している。ユーロ円は135円台前半から134.65近辺へと軟化している。欧州株が次第に売り優勢となったほか、ポンド円の下落に連れた面も加わった。目立った反応はなかったが、プラートECB理事は、持続的インフレにはまだ距離がある、と述べていた。
資源国通貨は小動き。NY原油先物は時間外取引で66ドル割れから65ドル後半へと反落している。ただ、豪ドルやカナダドルなど資源国通貨は反応が鈍い。豪ドル円は88円ちょうど付近での揉み合い。カナダ円は88.20近辺から一時88円割れも、足元では88.10付近と小動きに留まっている。豪ドル/ドルは0.8080から0.81台乗せ水準での揉み合い。ドルカナダは1.2330近辺から1.2350台までのレンジに留まっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
Source: klug
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