20日のロンドン市場は、ドル買いが優勢。序盤は円安の動きが主導。ドル円は東京午後からロンドン序盤にかけて買いが継続、一時118.24レベルと高値を伸ばした。その後は買いが一服。米債利回りが序盤の上昇から動き一服となると、ドル円も117.80台まで反落した。NY序盤にかけては118ちょうど付近で取引は落ち着いている。
日銀はこの日の決定会合で現行の金融政策を維持。景気判断を引き上げた。黒田日銀総裁は会見で「現在の円の水準は驚くようなものではない、今年2月と同じ」「円安、現時点で行き過ぎとか弊害あるとの見通しない」などと述べている。さらに、「海外金利上昇に応じて国内長期金利が上昇しても良いとは考えず」「為替には金利格差も一定の影響与えるかもしれない」との認識を示した。ロンドン序盤の円安は、日米金利差拡大や円安の動きを容認するものと市場に受け止められたことが背景にあった。
クロス円は上に往って来い。序盤は総じて堅調に推移。ユーロ円は一時122円台後半、ポンド円は146円台前半へと高値を伸ばした。トルコでのロシア大使射殺事件、ドイツ・ベルリンでのトラック突入事件、スイス・チューリッヒでテロ発砲事件など地政学リスクは高まっているが、欧州株には目立った影響はみられず。米債利回りも上昇した。ただ、取引中盤には米債利回りの上昇が一服。ドル円が118円割れとなる動きにクロス円も反落。ユーロ円は122円台前半、ポンド円は145円台前半まで押し戻された。
ドル相場はドル買いが優勢。ドル指数は103台半ばへと上昇、12月16日の2002年12月以来のドル高水準に迫った。この日はドル円の上昇とともにポンドドルの下落が目立っている。取引中盤にかけてポンドドルは1.23台後半から一時1.2332近辺まで下落。11月21日以来、約1ヶ月ぶりの安値水準となった。豪ドル/ドルも0.72台後半から前半へと下押し。ユーロドルは1.03台後半ときょうの安値付近での揉み合いが続いている。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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