17日のロンドン市場では、メイ英首相演説が注目された。
序盤はドル売りが優勢だった。東京市場後半からドルが売られ始めた。市場では週末にトランプ氏がドル高をけん制する発言を行ったと一部に報じられたことを材料視していた。ドル円は113円台後半からロンドン市場では一時112円台へと突入、112.73近辺と昨年12月5日以来のドル安・円高水準をつけている。メイ英首相演説を控えてポンドドルも上昇。1.20台から1.21台後半まで買われた。この日発表された12月の英物価指標がこれまでのポンド安を受けて上昇ペースが加速していたことが買い材料ともなっていた。ユーロドルは1.06台半ばから一時1.07台乗せ。米10年債利回りは2.36%近辺から一時2.30%台まで低下した。トランプ氏の側近がダボス会議で、米国はドル上昇に注意すべき、と発言したこともドル安を誘っていた。
メイ英首相演説は日本時間午後8時45分から始まった。従前に報じられた内容から目新しい点はみられていないが、イベント通過のアク抜けからか、ポンド買いの動きが強まっている。特にポンド円は137円台半ばから139円台乗せと急伸。ポンドドルは1.23台乗せへと一段高。この動きに円相場は円売りに反応している。ユーロ円は120円台後半から121円台乗せへと買い戻されている。ドル円は112円台後半から113.40近辺まで反発した。序盤から軟調に推移している欧州株もやや下げ渋る動きとなっている。
メイ首相演説では、英国が偉大なグローバル貿易国家となることを望む、と開かれた貿易国であることを強調。単一市場のメンバーであることは提案しない、EUからの移民を管理する、EU離脱の最終案は議会で採決する、EU関税同盟と新たに協定を締結したい、EU関税同盟と新たに協定を締結したい、などとしていた。
この日発表された1月の独ZEW景況感指数は16.6と事前予想18.4には届かなかったが、前回の13.8からは改善した。ただ、英国のイベントに市場の関心が集まるなかで、ユーロ相場は目立った反応を示さなかった。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
Source: klug
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