【ロンドン市場】円安・ドル安が先行、中国PMI改善で

 1日のロンドン市場は、円安・ドル安が先行する。東京午前に発表された10月の中国製造業PMIが51.2と予想50.3を大幅に上回り、2014年7月以来の高水準となったことが、中国経済安定に向けた安心感を広げたことが背景。

 序盤はポンド買いが先行。前日にカーニー英中銀総裁が任期を1年間延長すると表明したことがポンド買いを誘ったが、この日もその延長線上で始まった。ポンドドルは1.2280近辺、ポンド円は一時129.03近辺まで買われた。ただ、取引中盤にかけては買いは一服している。

 続いてユーロが買われた。ユーロドルは1.1008レベル、ユーロ円は115.56レベルまで高値を伸ばした。ユーロ買いは根強く、対ポンドでの序盤の売りを消している。ユーロはドル相場の受け皿となりやすく、あすの米FOMCを控えてドル買いに調整が入った面もあるようだ。

 資源国通貨はまちまち。豪ドルは東京タイムからの上昇が継続。中国PMIに改善に加えて、豪中銀が当面政策金利を据え置くとの見方も買い材料となった。豪ドル/ドルは0.7676近辺、豪ドル円は80.64近辺へと高値を伸ばした。

 一方、カナダドルは原油相場をにらんで上下動。序盤は買いが先行したが、NY原油先物が再び下押しされると上値が重くなっている。ドルカナダは1.34挟みの上下動。カナダ円は78円台後半に高値を伸ばしたが、78円台前半へと押し戻された。

 ドル円は一時105.12レベルまで買われた。クロス円の上昇が下支え。ただ、クロス円ほど上値は伸びず、105円をはさんでの揉み合いに落ち着いている。日銀の黒田総裁が決定会合後の会見を開いた。物価目標達成時期を18年度ごろへと後ズレさせたことについて、予想インフレの弱含みが続いていることや、石油価格下落などの事象が影響したとしている。会見時の値動きは限定的だった。
 
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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