【ロンドン市場】仏大統領選に向けて欧州通貨買い、ドル円は113円つける

 4日のロンドン市場は、仏大統領選に向けて欧州通貨買いが広がっている。昨日に仏大統領選候補によるテレビ討論会が実施された。その後の世論調査で、マクロン氏優位63%、ルペン氏優位34%との結果が報じられている。別の調査では両氏の差が22ポイントに開いたとの結果もあった。マクロン氏勝利への安心感がユーロ相場を押し上げた面が強かったようだ。独仏長期債利回り格差は縮小傾向を示し、欧州株は大幅高となっている。また、この日発表された一連の欧州非製造業PMIが高水準を維持したことも下支え。

 ユーロドルは序盤に1.0870台まで下押しされたあとは、上昇に転じており、高値を1.0941レベルに広げた。ユーロ円は122円台後半から123円台に乗せると123.62レベルまで高値を伸ばし、1月9日以来の高値水準となった。
 
 ユーロとともにポンドも堅調。この日発表された英非製造業PMIの上振れ、総選挙に向けたメイ首相の支持率の高さなどが背景。ポンドドルは1.28台前半へと売りが先行したあとは、買いに転じると1.29台乗せ水準まで上昇。ポンド円は145円割れから145.73近辺まで急反発、昨年12月22日以来の高値水準となった。

 ドル円はクロス円の上昇に支えられてジリ高の動き。112.62レベルまで下げたあとは、113.01レベルまで上昇。113円台での取引は3月17日以来。前日の米FOMC会合では声明文が注目された。6月利上げの明確な示唆はなかったものの、足元の懸念材料だった成長減速については一時的なものとの認識が示されており、米債利回り上昇とともにドル買い圧力となっていた。その動きが再燃した面も。米10年債利回りは一時2.34%台へと上昇。

 豪ドルは下げ渋り。銅や鉄鉱石など商品市況の軟化が豪ドル相場を圧迫しているが、ロンドンタイムには反発の動きが優勢。豪ドル円は83円台後半、豪ドル/ドルは0.74台前半での取引。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明

Source: klug

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